あの人のB面 Vol.1 中林恵一さん
ワールドグループで名前だけ耳にしたことがある“あの人”のキャリアや普段目にすることができないプライベートの部分を掘り下げていく新コーナー「あの人のB面」。記念すべき第1回は株式会社ワールドの副社長の中林恵一さんです。

【プロフィール】
なかばやしけいいち/1971年11月23日生まれ。明治大学 政治経済学部出身。
2013年7月1日株式会社ワールドに入社し、管理本部、常務執行役員(支援本部長)を経て、現在の副社長執行役員に就任。
ワールドグループの資金の管理をしています
中林さん、今回はよろしくお願いいたします!まずは、中林さんの現在の業務内容について教えてください。
端的に言うとCFO(最高財務責任者)のような役割を担っています。具体的には、バランスシート※1の右側。「資金をどのように調達するか」の部分を実行・管理しています。もちろん左側の「どのように資金を使用しているか」「十分なリターンをあげているか」についても目を光らせ、事業の方たちとはその部分で接点を持っています。これが最も大きい業務ですかね
(※1)企業がある時点で負債や資産をどれだけ持っているかについてまとめた財務諸表の一つで、シートの右側に負債と資本、左側に資産が表示されている
なるほど!その他には、どのような業務に関わっていらっしゃるんですか?
ワールドインベストメントネットワークで、小川さんと共同代表を務めています。M&Aを含めた投資事業に関わる業務ですね。最近だと日本政策投資銀行さんとの共同ファンド(W&DiD)を通じて、八木通商さんと一緒にストラスブルゴ(旧リデア)へ投資を実行しました。ワールドグループが蓄積してきたノウハウを投資先に提供することで、そこの価値を高めていく役割ですので、投資関係の部分では直接的な業務が多いですね。
中林さんがいないと会社が回らなくなってしまうくらい、会社を根元から支える業務の数々ですね…。ワールドに入る以前のキャリアについてもお伺いしてよろしいですか?
大学卒業後は日系証券のシンクタンクで証券アナリスト、その後は外資系証券会社の調査部で同職種として働いていました。当時は海外の機関投資家とやり取りする機会が多く、1年の六分の一を海外で過ごしていた時期もありましたね。株式の発行体(事業会社)への取材などを通じて、それをレポートにまとめて株式の運用側へアイディアを推奨する、というやり取りを繰り返すなか、2001年、2002年には証券アナリストランキングの専門店・アパレル部門でトップになれました。そして、その当時にお会いした優れた経営者のお一人として、現シニアチェアマンの寺井さんがいらっしゃいました。これが現在ワールドグループで働いているきっかけの一つになりましたね。
入社前からワールドグループと接点があったのですね!
その後は、流通業などへの貸付が不良債権となったことへの処理が国家的な課題だった時代背景と、自らもより会社の中に入り込む仕事に携わりたいと考え、2003年に国策として半官半民で誕生した産業再生機構でターンアラウンド(再生支援)の仕事に就きました。そして、そこで知り合ったメンバーと一緒にフロンティア・マネジメント株式会社を設立し、事業会社への経営コンサルティング業務などを行っていました。その当時、ワールドが検討していた企業買収に関する助言をしていたところ、「投資予定先企業の経営をしてみないか」という話を頂いたことがきっかけで、2013年にワールドグループに入社することになりました。

家の一角がペットコーナーみたいになっています
お休みの日は、どんな過ごし方をされているんですか?
最近は一番下の小学三年生の娘と公園に行って遊んでいますね。一緒にヘルメットを被って自転車に乗っています(笑)。あとは妻がペットをたくさん飼っているので、その世話をしています。犬(ミニチュアシュナウザー)はもちろん、爬虫類のブルーイグアナやレオパ(ヒョウモントカゲモドキ)などが自宅にいます。爬虫類の飼育には大きいケージや温度管理の設備が必要なので、家の一角がペットコーナーのようになっています(笑)。

すごいですね!!単純な疑問なんですが、イグアナってなつくんですか?
妻いわく「(妻には)なついている」らしいんですけど…。爪がとても鋭いので、妻が手に持つときは鷹匠がする革の手袋みたいな物をはめていますね。私はエサをあげるくらいですが、それでもたまに噛まれそうになって肝を冷やしています(苦笑)。
お怪我のないようにお気を付けください…。中林さんご自身では何か飼われているんですか?
闘魚として有名なベタを飼っています。妻に「自分で責任を取って飼えるならいいよ」と許しを得たので(笑)。ヒラヒラしている尾ひれがとても綺麗ですよ!あと、動物ではないですが、ガラスケースの中で苔を育てる、苔テラリウムもやっています。公園で遊ぶのも生き物の世話をするのも服が汚れたりしますが、とてもいいリフレッシュになります。

自分の知らない場所に飛び込んでいくことが大好き
学生時代の思い出がありましたら、教えていただけますか?
学生の頃は留学も含めて海外に沢山行きましたね。あまり深く考えず、自分が知らない場所に飛び込んでいくことが好きでした。「バイトしてお金貯まったし行くか!」みたいな。その中でも、最初の海外体験となったニュージーランド(NZ)へのホームステイは思い出に残っています。現地へ行く際にマレーシアで飛行機を乗り継いだのですが、NZの検疫でマレーシア人に間違われ、お土産も含む荷物全部を確認されました(笑)。
大変な目にあったんですね…。現地での思い出は、何かありますか?
向こうでは当時人気だったバンジージャンプをしました!そこがバンジージャンプの聖地で。ものすごく高くて、跳ぶ前に怯んでいましたが、現地のガイドに背中を押されてしまって…。写真を撮られていたので焦って空中姿勢を作りました(笑)。


利用していたインターナショナルドミトリーの寮生とは、後に日本に遊びに来るほど親交を深めていたとか
まさか中林さんのバンジージャンプ姿が見れるとは(笑)。
また、明治大学では、一年間の交換留学でアメリカに行くまで、体育会系のワンダーフォーゲル部に入っていました。荷物がとんでもなく重くて、初めての活動日は、家から出る時に後ろに倒れてしまいました…。1年生の夏には知床の高原や湿地帯、海岸沿いを縦走しましたが、それがものすごく大変でしたね。数年前、今度は家族で北海道に行き久しぶりに知床半島を見た時は、学生時代の記憶が蘇ってきました。その時はさすがに舗装された道を進んでいましたけどね(笑)。

学生時代の思い出の場所に家族で行かれるなんて、なんとも感慨深いですね。
大学時代のお話を伺い、活動的で新しいことへの挑戦が好きなことが伝わってきました。
そうですね。社会人になってからも、新しいことへの挑戦が好きという性格は変わっていません。証券アナリストという職種でトップを取ることができ、仕事を変えながらここまで来られたのは、そのおかげかもしれませんね。
正しい方向にチャレンジしていきましょう
それでは最後に、ワールドグループの皆さんに、中林さんから一言、お願いいたします!
ワールドグループは、変革やチャレンジに強いDNAを持っていると思います。そして社員の一人一人に目を向けると、とても素直で真っすぐな方が多いと感じています。チャレンジというと、ラグビーのように一つの方向にみんなで突進していくようなイメージがありますよね。その突進する先が正しく良い方向であり続けるために、私の立場からみんなで正しい方角に向かう道しるべを示していきたいです。また、そのチャレンジをするために必要となる元手(つまり、資金)の確保に対しても、最大限の努力を尽くしていこうと思います。
今後も一緒に正しい方向にチャレンジし、更なる飛躍を続けることで、グループの皆さんと共に「ワールドグループの発展に自分も貢献したんだ」と胸を張って言えるようになればいいなと考えています。
中林さん、お忙しいところ、ありがとうございました!
インタビューを終えて
撮影の合間、中林さんから「プライベートでのお金の使い方では、細かい単位(少額)の方が悩んでしまう」というお話を伺いました。私は、業務の中で大きな金額を取り扱っているということもあり、小さな金額はあまり気に留めないのでは、と考えていたので驚きました。一円を笑う者は一円に泣く。どんなに取引の規模が大きくても小さな金銭の価値を忘れない中林さんだから、お金のスペシャリストとしてワールドグループを引っ張っていくことができるのだと気づき、勘違いしていた自分に恥ずかしくなりました。一円を笑いがちな私の家計のバランスシートも、中林さんに見ていただきたいものです(笑)。
(聞き手:石平 賢太朗)






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