未来のスーパーフード⁉昆虫食の魅力に迫る
最近、ニュースや情報番組で昆虫食について取り上げるられる機会が増えています。しかし、いくら昆虫食が“未来のスーパーフード”として注目されていようと、「そもそも美味しく食べられるのか？」という疑問を持つ方は少なくないはず。そこで今回は、編集局の石平が昆虫を使用した料理を実際に食べて、リポートしてみようと思います！
なぜ、昆虫食が注目されているのか？
現在、昆虫食が世界的に注目を集めていますが、それにはいくつかの理由があります。大きな背景にあるのは、世界の人口増加と食糧危機です。国連の推計によると、世界の人口は現在の77億人から2050年の97億人へと、今後30年で20億人の増加となる見込みで、それに伴い世界的な食糧危機が高まっています。そんな中、国際連合食糧農業機関（FAO）は2013年、食糧問題の解決策のひとつとして、昆虫を食用としたり、家畜の飼料にしたりすることを推奨する報告書を公表し、それをきっかけに昆虫食への注目が高まりました。
そんな昆虫食ですが、環境面においても優れているそうです。例えば、昆虫を生産する際に排出される温室効果ガスの量が、家畜の生産する時と比べて数分の一であったり、ロスフード(食べられることなく捨てられる食料)を餌にして食用昆虫を育てる研究が進んでいたりと、世界が抱える環境問題の解決に直接貢献できる特徴を持っています。また成長に必要なエネルギーも少なく、家畜と同量の餌で約10倍もの収穫を得ることができ、食糧不足の解決にもつながる可能性を秘めています。だから昆虫は“未来のスーパーフード”と呼ばれているのです。
実食！コオロギラーメン
さて、そんな幾つものメリットがある昆虫食ですが、やっぱり一番気になるのは“味”ですよね。そこで今回足を運んだのは、東京都中央区日本橋馬喰町にあるANTCICADA(アントシカダ)。毎週金曜日と土曜日は旬の昆虫を使ったコース料理を、日曜日はコオロギラーメンを提供しているお店です。こちらのお店でコオロギラーメンとサイドメニューであるシルクソーセージを食べてみました。
コオロギラーメン
私にとっても初めての昆虫食。醬油ラーメンのような見た目ですが味の方は果たして…。ドキドキしながら口に運んでみると…これはエビ！？実際のエビと比べるとほんの少し酸味があり、あっさりとした風味ですが、味としてはかなり似ています。想像していた土臭さはほぼなく「言われてみれば？」という程度。味付けもくどくなく、ペロリとスープまで飲み干してしまいました。食後にお店の方にお話しを伺うと、このコオロギラーメンは一杯につきコオロギが160匹使用されており、スープの出汁は9％がシイタケと昆布、残りの91％はコオロギから作られている、とのこと。他の調味料で虫の匂いを消しているのでは、と思っていたので、これにはびっくり。正真正銘のコオロギのうま味を美味しく楽しむことができました。
シルクソーセージ
こちらは蚕のサナギを粗く潰し、豚肉と混ぜ合わせてソーセージにしたサイドメニューです。コロンとしたかわいらしい形は蚕の繭をイメージしているとのこと。一口サイズにナイフで切っていざ実食！いつも食べているソーセージよりもほんのり甘く、なんとなくモチモチとした食感です。そのおかげか、舌に長く味が残る感覚があり、個人的には普通のソーセージよりも好きかも。調べてみると蚕を加工した食品の風味は、深いコク、甘み、そして余韻が特徴で、更に蚕自体にはタンパク質、ビタミンに加え多くの機能性成分が含まれているんだとか。蚕は見た目が得意ではないのですが、ここまで美味しく食べられるとは、自分でも驚きです。
正直に言うと、食べる前は味に不安を抱いていたのですが、店を出るころには“昆虫を食べた”というよりも“美味しい料理を楽しんだ”という感覚になっていました。調理法次第だとは思いますが、ここまで美味しくなる可能性を秘めているのであれば、食用昆虫が食卓にのぼる未来もそう遠くはないと思いました。未来を救う可能性を秘めながら、私たちの胃袋まで美味しく満たし、栄養価も高い昆虫食を、皆さんもどうぞお試しあれ！
店舗情報
店名：ANTCICADA(アントシカダ)
営業日時：【日曜日】11:00∼15:00,17:00∼20:00(コオロギラーメン)
【金曜日】17:30∼(コース料理)
【土曜日】 12:00∼,17:30∼(コース料理)
※金曜日と土曜日は予約制です
住所：東京都中央区日本橋馬喰町 2-4-6
新着記事
-
-
ALLexclude=295,319,300,320,321EVENTexclude=295,319,300,320,321EVENT EXPRESS
2月22日（土）開催！よみうりランド招待イベント 「ワールド スペシャルデー！」 ★参加申込 受付中★
-
-
-
-
コメントはこちらまで