あの人のB面 Vol4 西川信一さん
ワールドグループで名前だけ耳にしたことがある“あの人”の、普段目にすることができないプライベートの部分や、これまでの人生について掘り下げていく「あの人のB面」。第4回は株式会社ワールドライフスタイルクリエーション、株式会社ファッションクロス、株式会社ライフスタイルイノベーション、そして株式会社アスプルンドの4つの会社で社長を務める西川信一さんです。

【プロフィール】
にしかわしんいち/1959年12月13日生まれ。慶応義塾大学出身。商社やインテリア業界を経て2007年に株式会社ワールドに入社。学生時代はスキー部に所属しており、スキー検定の1級も保持しているそうです。
インテリア業界を生業に
西川さん、今回はよろしくお願いいたします!それではまず、これまでのご経歴について教えていただいてもよろしいですか?
キャリアのスタートから言いますと、大学を卒業後、商社に入りました。そこで社内ベンチャー企業立ち上げ制度を利用して、29歳というかなり早い段階で㈱アルテエスパーニャジャパンという会社を立ち上げました。スペインから家具やインテリア雑貨を輸入して販売する会社で、最初に麻布十番の路面店、その次に高島屋さんの日本橋店、横浜店、大阪店にて出店しました。

この会社を6年ほど続け、ある程度の規模まで成長させることができたのですが、バブルの崩壊と為替変動の影響で経営が悪化し、事業として継続するのが難しくなり、会社を清算することになりました。これは私にとってすごく大きな出来事であり、挫折でした。それでもアルテエスパーニャでの経験から、インテリアを生業としていきたいという気持ちは変わりませんでした。
キャリアの初期からインテリアに携わっているんですね。
その後アルテエスパーニャ時代に知り合った、株式会社バルス(現Francfranc)の創業者である高島さんと知り合い、Francfrancの事業に参加させていただくことになりました。同社では取締役として10年ほど携わり、なんとか東証一部上場までたどり着くことができました。創業当初のFrancfrancはバイイングがメインでしたが、事業規模の拡大に伴いオリジナルの商品を作り始めることとし、そのために㈱エム・シー・リビングを立ち上げて社長に就任しました。モノづくりの会社で、Francfranc以外にも無印良品やin The ROOMに対して家具やインテリアファブリックをファブレスメーカーとして製造し、会社として成長させました。
現在のFrancfrancは取り扱いがほとんどオリジナル商品ですよね。西川さんがその土台を作っていただなんて、驚きです!
株式会社バルスの取締役と株式会社エム・シー・リビングの社長を兼任して10年ほどたった時、ワンズテラスの前身である㈱ジェイテックスの笠原社長から、同社の立て直しの相談を受けました。そこで、現シニア・チェアマンの寺井さんに相談した結果、ワールドに資本参加いただくことになり、その2年後同社の社長に就任しました。ワールドグループへの入社はそのタイミングですね。そこからアスプルンドのM&Aなど、ライフスタイル系の事業に携わり、現在に至ります。
業界内での様々な出会いが、現在につながっているんですね!
これまで30年間会社の経営に携わってきて、自分が“やりたいこと”をしてもなかなか上手にいかないので、やりたいことをするとしても、“やるべきこと”もあわせて考えることが大切だと気づきました。私が最初に立ち上げた㈱アルテエスパーニャジャパンは、やりたいことだけをやった結果、会社を清算する形になり、関わった人にたくさんの迷惑をかけてしまいました。しかし、それがきっかけで事業をやるからにはしっかりと利益を出して、関わる人、特に第二の家族である社員を幸せにしなければいけない、という使命感が強くなりました。

家は三回建てないと上手くいかない
インテリア業界に長く携わっているということで、やはりご自宅のインテリアにもこだわりがあるのですか?
自宅のインテリアというのはとても難しく…。こだわって家を建てたつもりが、たくさん失敗しています。家は、3回くらい建てないと上手くいかないと感じましたね(笑)。
そんなに建てなきゃいけないんですか!?いったいどんな失敗をされたんですか?
私は家を建てる時、設計の大枠が決まったら、まずは最初にアートをどこに飾るか決めるんです。でも、いざ家が完成してその位置にアートを飾ってみると、そこが作品の劣化しやすい西日の当たる場所で…。あとはベッドの高さと窓の高さのバランスに少し違和感があったり、ダウンライトやコンセントの位置が違ったり、という失敗ですね。インテリアが好きだからこそ細かい部分が気になってしまうんです(笑)。
それは実際に住んでみないと分からない部分ですね…。現在は納得のいく配置になっているんですか?
今はもう配置は完成しているんですが、完成したら今度はだんだんと飽きがきてしまって(笑)。だから壁紙や家具のレイアウトを変えて、模様替えをしています。でもそんなに大規模じゃなくても、例えばオブジェやアート、観葉植物を追加するなどの、ちょっとした模様替えは気分転換にもなるので頻繁にやっていますね。
ちょっとした模様替えであれば、一人暮らしの私にもできそうなので参考にしてみます!それではご自宅でずっと使用されている、特にお気に入りの家具はありますか?
ソファですね。何度か張替えを行いながら、18年くらい使用しています。オランダ製なんですが、身長が高い現地の人向けに作られているのでとても大きく、横幅が3メートル以上あります。座面も広くて身体が包み込まれる感じがして大好きな家具ですが、少し座りづらいので、ゆっくり座る一人掛けのソファも別に持っています(笑)。

ひとつ気になったのですが、ソファや机など、既にある種類の家具でどうしても欲しいものを見つけてしまった時はどうしているんですか?
欲しかったら…買いますよね(笑)。 それで、もともと家にあった家具は大切に保管しておきます。また使いたくなることがあるので、手放すことはあまりないですね。本当に気に入っているものは、やっぱりとっておきたくて。そして、今でも欲しい家具はたくさんあります。
泊まるホテルは決まっています
なにか趣味がありましたら、教えて欲しいです!
旅行に行くこと、特にホテルに泊まることが好きですね。使用するホテルはインテリアも含めてどれだけ居心地がいいか、というポイントで選んでいます。といっても、国内も海外も、基本的に泊まるホテルはほとんど決まっています。長野県の上高地帝国ホテルとホテルグランフェニックス奥志賀、静岡県の川奈ホテル、そしてハワイのハレクラニホテルなどは大好きです。特にハワイに行ったときは、ショッピングなどはせず、ほとんどの時間をホテルの部屋とプールで過ごしています(笑)。




どれも、ずっと滞在していたくなるような、素敵なホテルです!いつか泊まってみたいなあ…。
あと、ゴルフも趣味の一つですね。家族とも、インテリア業界でずっと一緒に戦ってきた仲間たちとも、よく行きます。ゴルフを本格的に始めたのは5年ほど前なのですが、そのきっかけもインテリア業界の仲間たちでした。これからみんな年齢を重ねて、時間に余裕ができてきますので、ゴルフをやっていないと遊びに誘われづらくなると思い、始めることにしました(笑)。思えばゴルフが一つのコミュニケーションの場になっていますね。あと、最近ではボケ防止にみんなで囲碁や麻雀をしようと話しています。


何のプロフェッショナルになるか
それでは最後に、ワールドグループの皆さんに、西川さんから一言、お願いいたします!
皆さんには、働いていく中で、自分が何のプロフェッショナルになるかを探し続けて欲しいと思っています。私が「この人は成功したな」という印象を持つ人は、大体が自分の得意なことを自分の生業として磨き続けてきた人です。ですから皆さんもワールドグループを利用するくらいの気持ちで、自分の得意なことを見つけ、伸ばしていって欲しいと思っています。自分の得意なことは、意外と自分自身より周りの人の方がよく分かっていることが多いので、周囲の意見に耳を傾けるようにしてください。そうすれば自分の得意なことがわかり、進むべき道が見えてくると思います。合言葉は、『あなたは何のプロフェッショナルになりますか?』です。

西川さん、お忙しいところ、ありがとうございました!
インタビューを終えて
インタビューの中で、特に印象的だったのは、西川さんが社員を“第二の家族”と表現していたことです。その“第二の家族”が、幸せな生活を送れるように育てていくことが社長としてのミッションだ、という話もお聞きすることができました。そのお話をされている時の西川さんからは、まさに父のような暖かさを感じました。私たち社員も、家族の一員としてお互いの幸せを思い、仕事に真摯に向き合う姿勢を持つこと。それが、会社のコミュニティとしての成長に繋がるのではないかと、今回のインタビューを通して思いました。
(聞き手:石平賢太朗)






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