あの人のB面 Vol.8 奥田晶雄さん
ワールドグループで名前だけ耳にしたことがある“あの人”の、普段目にすることができないプライベートの部分や、これまでの人生について掘り下げていく「あの人のB面」。第8回は株式会社ワールドストアパートナーズの副社長を務める奥田晶雄さんです。

【プロフィール】
おくだあきお/1975年6月8日、福井県越前市に生まれる。同志社大学商学部出身。ワールドグループへの入社は2021年12月。洋服を買う時に重視していることは“シルエット”と“バランス感”で、理想のシルエットから少しでもズレた服は絶対に買わないそうです。
お客様にいかにパーソナライズされた提案ができるか
奥田さん、本日はよろしくお願いいたします!まずは奥田さんの現在の業務内容について教えてください。
WSPで副社長と販売指導部の部長を兼任しており、現在は“ワールドグループの販売力を底上げすること”をミッションにして業務に取り組んでいます。一口に販売力の底上げと言っても、事業会社によって出店チャネル等が異なるので、各社ごとに販売指針をアレンジしています。ブランドとして「こういう接客がしたい」という軸を考え、それをスタッフの共通認識にしてお客様をお迎えできるようにしていきたいです。
商品の売り上げを人の面から支えているんですね。
あとは店舗SVの教育にも少しずつ取り組んでいきたいなと考えています。ドレッサーを直接指導するわけではないのが難しいところで…。だから現在は各ブランドへのヒアリングを通して課題抽出をしたり、できる限りいろんなお店に足を運んで現場を直接視察して、情報を集めています。同じブランドの店舗でも立地や大きさによって、環境も求められていることも変わるので、やはりできる限り現場に足を運ぶことは大切だと思っています。

ブランドと店舗が多いワールドグループだからこそ、ですね。逆に共通して大事にしなければならないことはありますか?
お客様に、いかにパーソナライズした提案をすることができるか、というところですね。お客様は、自分にとって本当に価値があると感じた商品しか手に取ってくれません。だから応対の中で、どのようにひとりひとりのライフスタイルにフィットするか、という提案をして購買意欲を高めていただくことが必要になってきます。また、ドレッサーだけでなくブランドに携わる全てのスタッフが、どんなお客様が店舗にいらっしゃるか、どのような価値をお客様に提供していくか、ということを共通認識として知っていなければいけません。顧客視点、現場起点の意識をブランド全体に浸透させていければと思っています。そうすれば自ずと売り上げも伸びてくるのではないかと考えています。
お客様ひとりひとりを想像することが大切なんですね。
「なにがお客様にとっての最良か常に考えろ」
ワールドグループに入社される前のキャリアについて教えてください。
株式会社ベイクルーズの子会社である株式会社ラクラス(現在はベイクルーズ社に統合)で代表を務めていました。Deuxieme Classe(ドゥーズィエム クラス)、L’Appartement(アパルトモン)をはじめ、大人の女性に向けたブランドを展開していて、『全ての女性をキレイにする』というミッションを掲げていました。
なぜワールドグループへの転職を決めたのですか?
ベイクルーズに20年程務め、『すべきことをやり尽くした』という感覚になったからですかね。そこからライフステージを変えるという意味合いも含め、風土の違う会社に行って、自分がやってきたことが通用するかチャレンジしてみたいと思い、ワールドグループに入社しました。
入社されてからのワールドグループはどんな印象ですか?
皆さん仕事に対してとても真面目に、そして真摯に取り組んでいる印象です。あとは、転職組に対してウェルカムな雰囲気を感じました。話もしっかり聞いてくれるので、とても助かっています。
私もワールドグループの人の温かさにはいつも救われているので、とても分かります…。そもそもアパレル業界に入った理由はなんですか?
シンプルな理由ですが、昔から洋服が好きなんです。まだ小さい頃ですが、家族で買い物に行ったとき、既に自分で服を選んでいたので、好きになったきっかけはもしかしたらそこにあるかもしれません。また、アパレルの販売に初めて携わったのは、大学時代にセレクトショップでアルバイトを始めたタイミングです。小さなお店だったので、初日から一人で店頭を任されてしまったのはいい思い出です(笑)。売り上げが0になることを恐れて必死に接客していましたね。当時はそのアルバイト代で洋服を買いあさっていました。特に大好きだったコム・デ・ギャルソンには、毎月15万~20万円くらいつぎ込んでいました。

なるほど!ではその経験が現在WSPで携わっている業務の原点なんですか?
いや、原点はもっと前ですね。私の叔母が割烹料理屋をやっていて、小学生の頃からずっとそこの手伝いをしていたんです。そこでの経験が原点になっています。お座敷に料理を運んだり、テーブルを片付けたり、時には酔っ払ったおっちゃんの接客をしたりする中で、お客様とのコミュニケーションを学べたように思います。当時叔母に言われた「遅くて丁寧な仕事は誰でもできるから、どうすれば早くて丁寧な仕事ができるか考えろ」という言葉は、「なにがお客様にとっての最良か常に考えろ」と自分の中で言い換えて、今でも働くときの指針にしています(笑)。
その経験と教えが、奥田さんの土台になっているんですね。
両親がどちらも働いていて、そのお店にいることが多かったので、ぶっちゃけ叔母に育てられたようなもんですからね(笑)。ちなみに『秀亭かねろく』というお店で、いまだに越前市で営業中です。近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください!新鮮な魚介類をお楽しみいただけます。

たこ焼きの研究を重ねています
お休みの日の過ごし方を教えてください。
休日は奥さんが仕事に行っているので、基本的に子どもたちのご飯を作っていますね。大学生から結婚するまで、ずっと一人暮らしをしていたということもあり、ある程度人前に出せるものを作れる自信があります。得意料理と言えるかは分からないですが、たこ焼きはけっこうこだわって作っています。大阪の『わなか』というたこ焼き屋が大好きでよく行っていたんですが、そこの味を再現するために日々研究を重ねています。出汁の量が難しくて、入れ過ぎると形が崩れちゃうんです。でも上手にできたときは家族曰く、お金が取れるクオリティらしいです(笑)。

ポン酢と柚子胡椒をつけて食べるのがオススメだそうです
家でたこ焼きを美味しく作れたことがないので、食べてみたいです!そのほかに趣味などはありますか?
冬はスキーをしに行くことが多いですね。昔はフリースタイルスキーを履いて、ゲレンデにあるハーフパイプやスノーパークで遊んでいました。今は怪我が怖いので、子どもたちのスピードに合わせて、普通のスキーでゆっくり滑るくらいですけどね。
フリースタイルスキー格好いいですよね!ちょうどオリンピックで見てました。
あとは音楽がすごく好きですね。大学生の時から30歳くらいまでクラブDJをやっていたので、自宅には大量のレコードがあります。特にドラムンベースというマイナーなジャンルの音楽を掘っていました。昔はインターネットがなかったので、レコードに入っているライナーノーツ※を読んで、そのインスパイア元になったレコードを調べて、それをまたレコードショップで探して…ていう、すごいアナログな集め方をしていました。今は昔集めた名盤という評価を得ているものなどを自宅で流して楽しんでいます。
※レコードのジャケットに付属している冊子等に書かれる解説文


かっこよくておしゃれな趣味ばかりで憧れます!
顧客視点、現場起点を意識してください
最後にワールドグループの社員の皆さんに向けて一言、お願いいたします。
当たり前のことではありますが、まずはファッションを楽しんでください。そして、常にお客様ひとりひとりのことを想像して仕事をして欲しいです。お客様の背景やライフスタイルを想像して、それと自分のやりたいことをかけ合わせて回答を導き出してください。ワールドグループの優れているところは、システムが整っているところだと思います。ただそのせいで、お客様がいるリアルな現場を直接見ずに何かの判断をしてしまうことがあるかもしれません。しかしそうではなく、先ほども言ったように、顧客視点、現場視点を意識して仕事をしてみてください、そうすれば、提供する商品やサービスを更に良いものにすることができるはずです。

奥田さん、お忙しいところありがとうございました!
インタビューを終えて
インタビューの中で、『顧客視点』という言葉が繰り返し出てきました。私は店舗にいらっしゃるお客様と直接的に関わる機会は多くないです。ただ、そうであってもこの『顧客視点』という考え方は、絶対に必要だとに思いました。どんな業務の先にも、それを待っている人がいるはずです。それはお客様だけでなく、上司やお取引先様かもしれません。その人にどうすれば喜んでもらえるか、楽をしてもらえるかを想像しながら取り組むことで、成果の向上に繋がるのではないでしょうか。今回のインタビューを通して、これからは業務ごとにそれぞれの“顧客”を設定して、その“顧客”を第一に考えながら仕事を進めていくことができればと思いました。
(聞き手:石平賢太朗)






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