9月、長月。暦の上では立秋、処暑を過ぎましたが、まだ残暑厳しいこの時期。夏の疲れで胃もお疲れ、という方多いのではないでしょうか。

そこで、今回は夏も終わりに近づいてくるこの時期の養生レシピを取り上げます。疲れていても、食べることには手を抜かない食いしん坊ぞろいのMOVING編集局員によるレシピ紹介。

するりと収まるやさしめの一皿から、食べて元気！のパワーチャージ系まで。どれも気軽に作れるものばかりですので、ぜひお試しください。

素朴さがしみ入る「すいとん」

「すいとん（水団）」は小麦粉をこねた団子と野菜を煮込んだ汁物です。上京するまで全国区だと思っていましたが、北関東でよく食べられているよう。私にとって懐かしいおばあちゃんの味で、１年中どんな体調の時にもしみ入る、ほっとするおいしさ。スーパーでもすいとん用の小麦団子は販売されていますが、自分でこね、手でちぎりながら入れる味は格別。驚くほど簡単なので、ぜひ試していただきたいです。

＜材料＞　※2人分

●すいとん：小麦粉 カップ1(約100ｇ）、水 カップ1/3、塩 ひとつまみ　
●具：大根 100g、人参 20ｇ　豚バラ 100g程度　※野菜は好みの適量で。舞茸や油揚げを入れても。
●つゆ：かつおだし 3カップ、醤油 大さじ1、みりん 小さじ1、塩少々（めんつゆでももちろんＯＫ）
●仕上げ用：輪切りのネギ

＜作り方＞

①野菜は小麦団子を引き立たせるため、薄いイチョウ切りに。鍋にだし汁、野菜を入れ中火で煮込む。
②団子は小麦粉に少しずつ水と塩を加え、なめらかになるまで練ります。
③野菜に火が通ったら、豚肉を入れてアクを取り、醤油、みりん、塩で全体の味を調える。
④最後に練った小麦粉を手でちぎって入れ、10分程煮込む。団子はきれいに整えず、形も様々でＯＫ。

某そば店インスパイア「肉そば」

とにかく簡単！『港屋』や『なぜ蕎麦にラー油を入れるのか。』の肉そばが好きで、この時季は自宅でインスパイアな肉そばをよく作ります。ポイントは何といっても、めんつゆとラー油のマリアージュ。冷たいそばにピリ辛のつゆをくぐらせれば、そこはもうパラダイス銀河。さらに甘～い生卵をからめたら……書きながらヨダレが出てきました。時間がない時は、肉なしにしちゃいますが、それでも阿部ログは４.2です。

＜材料＞　※1人分

●そば　1人分
●豚バラ肉　150g
●めんつゆ　50cc
●水　150cc
●ラー油　大さじ1
●生卵　1個
●ねぎ　半本
●すりごま　適量
●刻み海苔
★醤油　大さじ3、日本酒　大さじ1、みりん　大さじ1、砂糖　大さじ1

＜作り方＞

①豚バラと★を中火で煮る。
②そばを茹でる。規定時間ゆでた後、氷水でしめる。
③めんつゆと水を合わせ、ラー油をかけ、生卵をおとす。
④お皿に盛ったそばの上に、豚バラ、斜め切りしたねぎ、刻み海苔、すりごまを添えて完成

さっぱりネバネバ「おくらとミョウガ、大葉の和え物」

みんな大好きネバネバ料理！　夏バテ予防食材として期待できるおくらを使った秒速（ズボラ）レシピです。おくらの処理はレンジでチンでもOK！　まだまだ暑さが続く中、キッチンで火を使わずに作れるのもありがたし。料理が苦手の私でも、簡単にささっと、何なら目分量で適当に作れるところもありがたし。単体で食べてもおいしいのですが、ご飯のお供やアレンジそうめんとして一緒に食べられるのも、これまたありがたし。＋αに梅干しを入れて味変するのもおオススメです。

＜材料＞　※2人分

●おくら　5本
●ミョウガ　2本
●大葉　5枚
★白だし　大さじ1~2（お好みで）
★味噌　小さじ1~2（お好みで）
●塩　適量
●白ごま　適量

＜作り方＞

①おくらは軽く塩を振り、板ずりして産毛を取ったあと、さっと茹でる。茹でたら冷水でしめ、冷ましておく
②ミョウガは薄い輪切りに、大葉は千切りにする
③冷ましたおくらを輪切りにする
④おくら、ミョウガ、大葉と★をすべて合わせて混ぜる。最後に白ごまを振りかけて完成

さっぱりつるん「めかぶスープご飯」

いろいろつくる気力はないけど、それなりにおなかは空いてるし、栄養も取りたい。そんな時にはささっと作れるスープご飯。ちなみに、材料はコンビニでも手に入るものばかりなので、近場のお買い物で済ませたい時にもよいかも。めかぶのネバネバで軽くとろみのついたやさしい出汁をかけて、カニカマで不足しがちなたんぱく質もプラス。梅干しをくずしながら、さっぱりとめしあがれ。

＜材料＞　※1人分

●ごはん（お茶碗に軽く1杯分）
●だし：水300ml（かつお出汁ならなお良い）、白だし（濃縮により異なるので、商品の希釈表示の通りに）
●めかぶ：1パック（めかぶ多めにしても美味しいので、その場合は2パック）
●カニカマ：3かたまりくらい（お好みの量で）
●梅干し： 1つ
●ごま：適量

＜作り方＞

①鍋に水（もしくはかつお出汁）と白だし、梅干をいれて火にかける。後から入れるパックのめかぶには味がついてものが多いので、この時点では少し薄めの味つけで。

②温まった①にめかぶを入れてひと煮立ちさせて味を調整。煮すぎるとめかぶの色と食感が悪くなるので、さっと煮でOK。味が足りないようであれば、白だしで調整。

③器にあたたかいごはんをよそい、②のスープをかける。

④カニカマをのせて、ごまをふって、できあがり。お好みで、三つ葉や大葉を刻んでのせても。

いかがでしたか？すぐに作れるものばかりですので、ぜひお試しください。残暑を過ぎれば、待ちに待った食欲の秋。おいしく食べて、ゆっくりと休息を取って、健やかに。体調管理も社会人のマナーの一つ。良い秋を迎えましょう。