クリエイティブのプロ集団 ー プラットフォームディレクション部 前編 ー

好き

左からお話を伺った 堀 結実さん(設計)、土屋 洋子さん(PM)、金谷 麻美さん(グラフィック)、古澤 久美さん(グラフィック)

今月のOUR TEAMは(株)ワールドプラットフォームサービスの中でもクリエイティブを司る「プラットフォームディレクション部」。グループ内の仕事に加え、PF外販として多彩な業種のクリエイティブを担う4名にインタビュー。

プラットフォームディレクション部 全体図



アイデアの源は、ミーハー心。

無意識を言語化して意識化できることがプロ。

グループ内のプロ同士で事業に貢献したい。

―――クリエイティブを生む楽しみもあり、逆に苦しみもあると思いますが

金谷:一番やりたかった事に時間が取れなかったということは割とよくあって。それが苦しみかな。でも時間がたくさんあれば良いものができるわけではないので、バランスですね。

―――クリエイティブは時代と共に進化していくと思いますが、アイデアの源をどう高めていくのでしょうか?

金谷:すごくミーハーにいろんなものを見たり、手を出したり、逆に手を引いてみたり。流行っていると聞けばすぐに見たり、とにかく好奇心旺盛です。

グラフィックチーム 金谷 麻美さん /印刷会社勤務後「イッツデモ」のグラフィックデザイナーに。旧宣伝部を経て、現在のデザインチームに所属。

―――堀さんは設計として店舗を見に行ったり?

堀:そうですね、店も見て、金谷さんが仰るように、知識欲や行動欲がすごく大事だなと。ミーハーでいいと思うんです。いろんなところに足を運びますし、時間があいた時にはSNSで情報収集します。

古澤:私はPCを触る前にまず書く。ラフを手書きでどんどん書いて膨らませていく。言葉で膨らませるほうなので枝葉の様にキーワードを。本当はマック(PC)を触っている時間は短くていいんですよ。あとは本当にこれがベストなのか、考えきれた? もっと出来たのではというせめぎ合い。コストも時間も限られているので、そこが苦しみとはいえます。

―――お話を聞いていると、影響し高め合っているチームだと感じます

古澤:たとえばVMDの方達といると、ものすごく勉強になるんですよね。一緒に視察に行くと、自分たちと違う視点で物を見て教えてくれる。やっぱり店頭のプロなので、刺激になります。

―――チーム内でインプットし合えますね

古澤:制作ソフトのスキルなどは、常に更新されていくので必須。加えてネタやデザインのインプットは大切にしています。

展示会などに行くのが好きで、ジャンルを問わずギャラリーにもよく行きます。何でも、グラフィックでもムービーでも常に意識して見ておく。私たちはプロなので「なぜそれがいいのか」を考える。デザインじゃなくってシチュエーションなのか、大きさか、素材か、突き詰めて考えられるようにしたいと思っています。

グラフィックチーム 古澤 久美さん /制作会社数社を経て、2008年にワールド宣伝部に出向。その後ワールドに移籍し複数のブランドを手掛けながら現在に至る。

―――これまでワールドのブランドを手掛けてきて、デジタルへの広がりなど、売り方の変化によって変わってきたことは?

古澤:デザインの根本はあまり変わっていない。ただ売り方は変わってきているので、見せ方が全体的にシンプルというのが今の流れです。シンプルというのは文字だけではなく、例えば余白の取り方とか。その余白がデザインとしてより店頭で目立つという、そういうことをブランドの方も意識されてきたと思います。以前みたいに情報をどんどん詰め込むのは無くなっています。

―――SNSをはじめ、情報量がここ数年でぐっと増え、一般の方のクリエイティブに対するリテラシーが上がったのも大きいでしょうか?

古澤:一般の方もデザイン的思考について単に好き嫌いでなく、語りだしました。SNSをはじめ、自分でつくるものが増え、身近なPCやスマホでデザインや画像加工が簡単にできてしまう。

今、みんな忙しい中で一瞬で見るものだから、情報の数を絞り、言いたいことをシンプルに伝えるという傾向ですね。もちろん今後どうなるかは分からないけれど、生活のスピードが速くなっているから、情報を端的に伝えることが必要とされているとすごく感じます。

―――レベル感はあるものの、誰でもクリエイティブを手掛けられる時代に、プロとアマチュアの決定的な違は何でしょうか

堀:その物を見た時に「いい」だけで終わるか終わらないかが大きいのではないかな。これが何で作られているんだろうというところまでいったら、その背景に思いを馳せますよね。

設計チーム 堀 結実さん /美術系の専門学校を経て家具の設計事務所に入社。その後好きなファッションなど、様々な分野に携わりたいとワールドスペースソリューションズ(現:ワールドプラットフォームサービス)入社。

古澤:学生時代に習ったことで覚えているのが「常に、無意識をちゃんと言語化して意識化できることがプロ」と言われたこと。自分が作ったものに対して、なぜこの書体を選んだか、何でこの大きさと色で、この位置なのかと全部説明できること。何となくは無いんです。

販促物のデザインは「情報伝達」なので、伝えたい情報の優先順位を正しく演出しつつ、正しい雰囲気で読ませ「お客様にクライアントのメッセージをお伝えする」こと。そこにトンマナや雰囲気を差し引きするなど、そのブランドや企業のカラーを味付けしていく。その上でコストと時間も大事なので、そのバランスですね。

―――前編の最後に、グループの皆に伝えたいことを

金谷:私は自分のスキルは何でも売っていきたいと思っているので、今は動画も作るし、WEBも、イラストも描きデザインもできるので「何かあればよろしくお願いします」と伝えたいです。

土屋:私たちがどんなことをやっているのかを知ってほしい。今日持って来たこの冊子「WD」。金谷さんと冨樫さんが作ってくれているのですが、今行っていることがぎゅっと凝縮されています。クライアントさんにもお渡ししていますが、社内の方にも知って欲しい。

PMチーム 土屋 洋子さん /大学で建築学を専攻した後、施工管理を経験。ワールドに転職し、プロト開発のインテリアも経験しながら設計から施工までの進行管理を担うPMに。
プラットフォームディレクション部の仕事を伝える「WD(ワールド デザイン)」

古澤:グループ内を見ても、皆がそれぞれのプロですよね。服のデザインのプロ、販売、MDをはじめいろんな方がいらっしゃる中、私達のクリエイティブと共にアイディアを出し合えばもっと膨らむ可能性を感じます。グループの相乗効果で事業拡大に繋げていければ。

堀:成果物は店舗空間やブランドの商品なので、それぞれの役割と目線を通じてより深みのあるサービスを提案し、お客様に納得いただける様にお届けしたいと思います。

――取材を終えて 私達もプラットフォームディレクション部に制作物を通して業務のやりとりをしていますが、組織体制や皆さんのプロフィール、視点を伺い距離がぐっと近くなりました。後編ではワールドで培ったノウハウがどう外販に活きるか、インタビューをしていきます(MOVING編集)

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