「ローラ アシュレイ」の魅力を次世代にも


1月13日(水)、「ローラ アシュレイ」出店開始の発表から広がったSNSの反響はご覧になりましたか?かつてのファンに留まらず若い世代まで、「楽しみ、嬉しい!帰ってくる、胸が熱くなる」というコメントで溢れました。春の出店が続く、「ローラ アシュレイ」の魅力に迫ります。
「服も雑貨も好き!」な、開発メンバーによるトーク

お店を見て、いっぺんで好きに。「ローラ アシュレイ」との出会い
MOVING編集局――濱田さん、鶴岡さんにお伺いしたいのですが、もともとブランドのファンで、以前のローラアシュレイジャパンに入社されたのでしょうか?
■濱田:そうですね、たまたま大学生の時に銀座に行き、いつもメイン通りを歩くのに、その日は裏通りで「ローラ アシュレイ」の店に入ったのがきっかけです。大学は英文科で、本当はエジプトとか考古学が好きだったんです(笑。でも元々イギリスの文化も好きだったので、その時にお店を見て、いっぺんで好きになりました。
■鶴岡:高校生の時、駅前留学とかが流行った時代ですね。地球の歩き方を読んだり、海外にすごく興味を持ちました。その時初めて行ったホームステイ先がイギリスで、でもホームシックにかかって家に居るより街をブラブラしていたんです。南の方のチーチェスターという街で、そこに「ローラ アシュレイ」があって。こじんまりとしていて、先ほど濱田さんがいった日本一号店の銀座もそうですが、お店に入るとギシギシいうような、木製の床や古い什器と商品のあたたかな雰囲気で、とても居心地が良くて、毎日行って淋しさを紛らわせていた。それで好きになってしまったんです。本当にはまってしまいました。 帰ってきたら、日本にも店があることを知り新卒で応募をしました。元々雑貨も好きだったので、イギリスに関連している会社に入りたかった。


MOVING編集局―――入社してからの担当は?
■鶴岡:入社後まずは「ローラ アシュレイ」を学びなさいということで、店頭に配属になります。たまたま濱田さんと同じで日本橋で2年間お店にいました。2年は短い方なんです。その後本社でHF(ホームファニシング)商品部に異動して、そこで開発もやり、ディストリビューターもやり、いろんなことをしました。濱田さんもそうですが、ずっと同じ担当というのは珍しくて。HFは家具とインテリアのほかクッションやエプロンなどの雑貨もあり、私は主に雑貨系を担当していました。
MOVING編集局――お二人の“床のぎしぎし”という表現を聞いて、私も以前の「ローラ アシュレイ」銀座店を思い出しました。
■濱田:昔のイギリスのお店もそうですし、最初の頃の日本のお店って、本当にアンティークを使っていたんですね。買い付けて、お店の中のディスプレーですね。
■塚本:アンティークというと、ワールドも元々得意でしたよね。イギリスだけでなく、アメリカにもヨーロッパのものが流れていたから、ストアの店づくりに活かしていましたよね。


大手アパレルで百貨店ブランドのVMDを経験し、ワールドに入社。ストアブランドを中心に、インテリア・VMD開発に携わる。

大学卒業後、ローラ アシュレイジャパンに入社し、店頭経験後アパレルの商品開発に携わる。昨年、ワールドライフスタイルクリエーション入社。
MOVING編集局――ワールドと取り組むと聞いてどう思われましたか?
■濱田:大きなアパレルの会社というのは知っていて、とにかく、本当にやっと始まってくれるんだなと、思ったより時間が掛かったので。2018年の8月末で全店閉まって。だから丸1年はかかった。始められるという気持ちの方が大きかったですね。
■鶴岡:しっかりしている会社で始められ、安心してやっていけると。店舗の再開でお客様も喜んで下さると思いました。
MOVING編集局――発表の都度、とにかく一般のお客様からの反応が多かった。「いつ買えるのですか?」や、元々働いていた方から熱いエールのお電話も頂きました。
■濱田:そうですね。有難く、思い入れのあるお客様とか、お客様だけでなく働いていた人間も本当にブランドに愛着を持っている人が多かったので。
MOVING編集局――今回インタビューをする上で、「ローラ アシュレイ」の伝記を読みました。
■濱田:この本を訳したのは元同僚なんですよ、VMDをやっていました。
■鶴岡:ローラの幼少期から書いたものですよね。訳をした渡辺さんは、本当にイギリスの文化を熟知していて英語力も凄い。

MOVING編集局――商品の最大の魅力はやはりプリントでしょうか?
■濱田:元々日本の方はイギリスの文化が好きな人が多いですよね。お客様もそうです。だからファンが増えたのだと思います。中でも何といってもプリントのパターンですよね。独特な。アパレルは、シーズン毎に変えて打ち出していきます。

MOVING編集局――ずっと置く定番商品はあるのでしょうか?
■濱田:アパレルは、ベーシックで引っ張る柄はほぼゼロ。アーカイブルームという昔からのデザインソースがある部屋があって、今も同じ場所にあるのかな。ロンドンのオフィスの中にもあって、参考に毎シーズン柄を変えていました。
■鶴岡:元々はウエールズの方にこのアーカイブルームがあって、そこに番人がいたんですよ。


MOVING編集局――アーカイブの中から日本独自で企画をしても大丈夫なのですか?
■濱田:以前はやっていました。今後どういう方法をとるかは、本国の体制にもよります。プリントは元データをイギリスからもらうので、日本では色変えやスケールを変えたりとか、あくまでもベースに基づきます。
MOVING編集局――日本市場に向けてデザインをアレンジすることもありますか?
■濱田:どうしても、日本人のサイズ感に合わせるとか日本人に合う色とか、マーケットを見てこの色はほとんど着ないよね、みたいな所は違う色目を出したりします。

■塚本:伊藤忠さんからこの様なブックを渡されているんです。
MOVING編集局―――我が社でいうバリューブックですね。
■塚本:「ローラ アシュレイ」のアーカイブや世界観、ブランドコンセプト、カラー、ロゴの使い方などが載っています。
MOVING編集局―――雑貨はどうですか?
■鶴岡:以前は本国で年2回新ストーリーの発表があり、その中でメインとコーディネートプリントを使って、日本に必要な商品に落とし込みました。その上で、たとえば寝具は日本のサイズに直したり、雑貨では日本ではタオルハンカチが人気ですよね。その辺りを加えていきます。
MOVING編集局―――タオルハンカチはわかりやすいですよね。
■鶴岡:そうですね、そういった日本のマーケットならではの商品は柄を反映させてつくっていきます。

MOVING編集局―――店頭にはインテリアも置きますか?
■鶴岡:元々は家具もありましたが、今は壁紙とかラグを除くインテリア雑貨が中心です。そのほかマスクやPCケースといったこれまでに無かった商品も加わります。
■塚本:大型店は、ディスプレーを兼ねて家具を置き、値札も付けます。多くの店舗は40坪ほどなので、アパレルとホームファニシングを20坪ずつ半々ですね。家具もドレッサーなどブランドイメージを伝えるものが残ります。


MOVING編集局―――店頭には他社が手掛けるライセンス商品も置きますか?
■鶴岡:ライセンス商品も買い付けて、雑貨で10%くらい。オリジナルが中心ですが、本国からのインポートも最初に少しだけ。今後は本国の動向によりますが、やっぱりインポートは表情が出せます。
■濱田:アパレルのインポートはファッショングッズの一部、スカーフやバッグを置きますが基本はオリジナルになります。

MOVING編集局―――アパレルの品揃えが気になります。
■濱田:日本は特にワンピースは強いですよね。日本で立ち上がってしばらくの間はワンピースの構成比で50%くらいでした。ニットはクロシェットみたいなものとか。以前はハンドクロシェットとかインターシャのニットもやっていたんですよ。春夏のワンピースですと価格帯で¥13,000~¥15,000、凝っているもので¥21,000と求めやすい品揃えです。多くはないですけれど、パンツもあります。主役にはなりませんがチュニックにあわせたり、今はワンピース1枚というより、前開きにしてデニムを合わせたり。

MOVING編集局―――上質なモノへのニーズはありますよね。
■塚本:百貨店のお客様なので、可能性はありますよね。一方、前のお客様も大切にしつつ若い世代にもアプローチしていきたい。
■濱田:以前は時代背景もあり、どんどん店を拡大していきましたが、今は異なる。大切に、お客様に向けた商品づくりをしていきたいです。
MOVING編集局―――本当ですね、全国のファンに届けたいですよね。
■塚本:秋には関西も予定していますし、その前には初めての展示会もあります。チームの皆で頑張ります。
MOVING編集局―――本当に楽しみ!ありがとうございました。
1月30日(土) 東武百貨店 池袋本店 オープンレポート
店舗と同フロア、4Fのディスプレースペースを2か所使いお客様にアプローチ。


テーブルコーディネートやベッドのディスプレーはファンの方のSNSにもアップされました。
■10時半 いよいよオープン


開店と同時に多くのお客様が。夕方過ぎまでレジには行列が。
■アパレルとホームファニシングを半々に


2区間に分かれた立地を活用し、ベッドリネン、ホームウエアは独立した売場に。
■販売もしているアートフラワーでディスプレーに華やぎ


バッグ等雑貨のほか、PCケースや今後はペット用品も入荷。
■店内随所を「ローラ アシュレイ」の世界観で


目を引く近衛兵柄はポーチやトートバッグでも。フィッティングルームの壁紙とカーテンももちろん「ローラ アシュレイ」。
「ローラ アシュレイ」屋号長 市村 哲也さんコメント
19年末にワールドグループで「ローラ アシュレイ」を展開すると発表をしてから、多数のお客様はもちろん、これまでブランドに携わっていた方から一緒に働きたいという連絡や、雑誌社から特集を組みたいと問い合わせをいただくなど、多方面からブランドが愛されていたことを痛感しました。そして今回出店を開始するリリースをした時も同じく、大きな反響が。まさに皆に支えられているブランドです。すぐに百貨店様からオファーをいただき、当初の予定通り7店舗の出店が決まりました。
コロナ禍で若干オープンが延びましたが、世界観を表現するための準備期間と捉えて、メンバー皆で更に良いものを創ろうと取組みました。今できなくても、更にグレードを上げて、過去も大切にしながら次世代の「ローラ アシュレイ」をお客様にお見せすること、それがミッションだと思っています。


SNSもスタート!現在キャンペーンも行っています。
LAURA ASHLEY 公式Instagram(@ lauraashley_official_shop)
LAURA ASHLEY 公式Twitter(@ ShopLauraashley)






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