若手スタッフ必見!「店長ってどんなお仕事ですか?」
店長になりたい!夢を実現させるため日々奮闘中のドレッサーの方も多いのではないでしょうか。そこで今回はお店の舵取り役である店長にフォーカス。ジャンルの異なる3ショップの店長さんは、お店のこと、売り上げのこと、そしてメンバーについてどのように考えているのでしょうか?
今回お話をうかがったのは、こちらの3人

菱川翔子さん
INDIVI そごう横浜店 店長
2008年、株式会社ワールドストアパートナーズに入社。INDIVI ジェイアール京都伊勢丹に配属。2013年、店長に就任。2020年、関西から関東へ異動となり、今年4月よりそごう横浜店に。趣味は、カフェ巡りとご朱印帳集め。

舟木葵さん
OPAQUE.CLIP アリオ川口店 店長
2014年、オペークドットクリップ 新百合ヶ丘エルミロード店よりドレッサーのキャリアをスタート。その後、いくつかの店舗を経て、2017年にサブ、そして2019年4月に店長に就任。趣味は、お酒と漫画を読むこと。

武藤洋平さん
RAGTAG 渋谷店 店長
大学卒業後、新卒で (株)ティンパンアレイに入社。いくつかの店舗を経て2015年にRAGTAG 新宿マルイアネックス店の店長に。2019年からは都内エリアの店舗を統括するグループリーダーも兼務。趣味はショッピングと旅行。
考え方は三者三様。店長に聞いた、7つの質問
Q1. 店長に任命された時の率直なご感想を教えてください
私にできるのだろうかと不安でした。もともとリーダー気質でもないですし、全てを管理しつつ、運営をするなんて正直無理だと思っていました。でも、それよりも任命されて嬉しい気持ちと期待に応えたいという思いが強く、メンバーと一緒に私らしいお店を作っていこうという考えに変わりました。
新人時代の目標は、店長になることでした。私がメンバー時代に育てて頂いた店長の方々は、みなさんとても優しく、そして時に厳しく(笑)、ご指導してくださいました。その3人の店長と、5年間指導してくださったSVの方が、私の憧れなので「ようやくその方たちと同じ場所に立てたんだ」と嬉しかったです。
正直なところ、店長になりたいという思いがあまりありませんでした。ただ、なりたくないというわけでもなく…。うちの会社は店長になるための管理職研修というのが1年間あり、それを命じられたのが入社7年目だったんですが、その時に「あ、自分も店長になるんだ」と思いましたね。
Q2.現在の業務を教えてください
店頭での応対以外ですと、まず週単位だと、前週の振り返りや今週の打ち手案の提案ですね。そのために、MDに相談して商品の確保をしたり、VMD業務やスタイルスナップの撮影なども行っています。月単位ですと、メンバーと個人ミーティングをしたり、お店や個人の予算管理、メルマガの作成、粗利率の進捗確認、そしてシフト作成という感じです。
店舗の業務としては、日曜日に週次報告の作成、月曜日に前週の振り返りや今週の打ち手立案、そして週次会議や週末戦略立案などを行っています。あとは、メンバーとの個人ミーティングや予算管理など。またブランドの業務として、月に1度、北青山で商品検討会に参加させていただいています。
業績管理や人材育成、そして売り場に出て接客などはおそらく他の会社と同じだと思いますが、RAGTAGの場合は、商品の買い取り業務もあります。メンズ、レディスを問わず、様々なジャンルの買取をするため、その時々のトレンドや相場を知っておくことがとても大事です。またブランドによっては、本物と偽物の違いを覚えることも重要です。あと僕の場合は、グループリーダーでもあるので、担当店舗の店長のマネジメントも行っています。

Q3 .店長という業務において、最もこだわっていることはなんですか?
どんな時でも明るく元気で笑顔でいること、そして相手の立場になって物事を考え、寄り添う気持ちを忘れないことです。店長はお店の鏡だと思ってるので、私が模範となり、私の背中を見て感じ取ってもらえればと思ってます。みんなで一丸となり目標を達成させようという気持ちが伝わるように行動をしています。
ふたつあるんですが、まずはしっかりと利益を出して勝てるお店です。店長としての最重要ミッションは利益を出すことなので、コロナ禍を言い訳にせず勝つことを毎月の目標としています。そして、メンバーが楽しんで働けるようなお店作りにもこだわっています。お店の雰囲気ってお客様に伝わるので。

メンバー同士の相互啓発ができるような環境づくりをこころがけています。先輩後輩に関係なく、色々なメンバーとコミュニケーションをとることで、様々なインプットができると思います。
Q4.メンバーを教育する上で、気にしていることがあれば教えてください
メンバーと沢山コミュニケーションをとることと、年齢やキャリアに関係なく、みんな平等に接することです。また、やらされてる感を持ってほしくないので「これをやってください」ではなく、まずは自ら考えてもらってから、自発的に行動していただきます。その方がやる気に繋がりますよね。
まず、メンバーとよく話すことを心がけています。そうすれば、朝の挨拶の時点で様子がおかしい時は、すぐ気付くことができるので。また、自分の意見だけを伝えるのではなく、メンバーそれぞれがどうしたいのかを考えて主体的に行動できるように「なんでそうしたのか?考えたのか?」をよく聞くようにしています。
本人の意思を尊重することです。もちろん好き勝手にやってもらうのではなく、僕が示した方向に対して、色々な提案をしてもらえるようにしています。もちろんうまくいかないことだってありますが、それでいいと思います。その失敗は、かならず本人のプラスになるので。何もしないのが一番よくないですよね。

Q5. 店長をやっていて良かったというエピソードがあれば教えてください
お客様や本社の方にお店のことを褒めてもらえた時です。メンバーそれぞれの強みを引き出して、それが結果として売上や評価に繋がった時は、とてもやりがいを感じます。「チームワークが良い!」「このお店はいつ来ても居心地が良い!」と言っていただけるように、これからも頑張ります!
メンバーの成長を一番近くで感じられることです。個々が気になっていることや、やりたいことに対して、サポートをし、そこから成長を感じられると、本当に店長をやっていて良かったなぁと思います。みんなそれぞれ得手不得手があるので、その人の得意な部分を伸ばすサポートをこれからもしていきたいです。
メンバーに顧客様ができた時は嬉しいですね。店頭ではもちろんですが、買い取りのお客様がメンバーをご指名してくれた時などは、自分のことのように喜んでしまいます。そのために一度担当させていただいたお客様と、どんな話をして、どんな商品をお持ちいただいたのかといったデータを必ず残しています。
Q6. 店長をやっていて辛かったというエピソードがあれば教えてください
半期目標まで98%だった時ですね。あと2%届かず、悔しさと辛さを味わいました。ただ、それを経験したことで、日々の積み重ねが本当に大切なんだなと痛感し、1客1点にこだわって店頭に立つようにしています。

新卒の子が1年も経たないうちに「辞めたい」と相談してきた時です。「まだ教えられていないことも多いし、本当にもったいないからもう少し一緒に頑張れないかな?」と本心を伝え、説得したんですが、気づいたら2人して泣いてました(笑)。ちなみに今その子は、スタイルスナップや顧客様作りなど毎日目標に向かって一生懸命がんばっています!
カッコつけているわけでなく、辛いと思ったことがないんです。もちろん楽な業務なんてひとつもないですし、周りから見たら辛そうに思われているかもしれませんが、そう感じたことがありません。強いて挙げるなら、管理職研修時代にメンバーから「武藤さんにはついていけない」といわれた時ですかね(笑)。
Q7.モチベーションの下がっているメンバーがいたら、どうしますか?
無理に上げようとはしません。そのメンバーのモチベーションが上がるような話をちょっとずつして、仕事に対して前向きになってもらえるように努めます。場合によっては、そっとしておく方が良いこともあるかもしれませんね。
無理に上げようとせず「そうゆう時もあるよね~、わかるわ~」とまずは肯定します。自分だってモチベーションの上がらない時がありますから。あとは個人ミーティングでしっかりと、相手の気持ちを吐き出させて、一つ一つ気になっていることをふたりで一緒に解決していきます。

まずは何がそうさせているのかをしっかり理解するようにしています。どんな原因であっても、一切否定しません。そこからは何も生まれないので。ただ、無責任に褒めることもしないようにしています。
こっそりメンバーに聞きました、店長って本当はどんな人?
Q.菱川店長ってどんな人ですか?
「とにかく優しいです。スタッフにもお客様にもとても愛がある人。最近ではECのスナップを積極的にやっているんですが、スタイリングが上手なので、いつも参考にしています」谷内上美乃里さん
Q.舟木店長ってどんな人ですか?
「とにかく明るくて、笑顔の素敵な人です。お客様だけでなく、私たちに対しても、常に優しく接してくださり、ミスをしてしまった時も、丁寧に教えていただけるのでとても勉強になります」橋本怜奈さん
Q.武藤店長ってどんな人ですか?
「仕事熱心な人ですね。そして、いろんなところに気配りができます。仕事中は真剣ですが、休憩室などでは積極的にコミュニケーションをとってくれますし、実際は面白い人です(笑)」金政煥さん
抜き打ち!本日のコーディネートチェック



店長を目指すドレッサーの方々にメッセージを
店長とは少し遠い存在に感じる方もいるかもしれませんが、いざなってみるとその店長らしいお店が作れると思います。私がそうでしたので。一緒に働くメンバーと互いに高め合いながら刺激を受け、支え合いながら働くことができます。他店舗の店長やMGやSV、そして本社の方々も必ず助けてくださいます。沢山の出会いで視野が広がり、自分自身を成長させていきたい方には素晴らしい環境だと思いますので、ぜひ挑戦してみてほしいです!一緒に頑張りましょう!
入社した時にやってみたい、こうなりたいと思い描いた姿が、誰にでもあると思います。それを、達成するためにはまず店長を目指してみてください!そこからが、また新しいスタートです。店長はやること多くて大変そうと思うかもしれませんが、周りのメンバーが必ず助けてくれます。やりたいこと、やってみたいことを諦めずに、全力で挑戦してみてください。私もまだまだ頑張ります!
全員が全員、店長を目指す必要はないと思っています。うちには買い取りのスペシャリストがたくさんいて、中には何千人もの顧客様がいるメンバーもいます。やっぱり専門職に特化した人ってかっこいいです。まずは目の前の環境で与えられた業務を一生懸命やりましょう。もちろん待っていてはダメです。やってみたいことなどがあれば、積極的に上司に提案してみてください。必ずあなたのスキルアップにつながります。
取材を終えて
一言で店長といえど、担当する業務や店舗の雰囲気づくり、そして人材育成などにおいて、考え方は人それぞれであるということを今回の取材で知ることができました。ゴールは同じでも、プロセスはひとつではないということを。またスタッフの方に店長のお話を聞き、お店はコミュニケーションなしでは作られないんだと改めて感じました。ECでは味わうことのできない、様々な魅力が実店舗にはあります。
もっと店長という業務のことが知ってみたいという方、必見!
今回ご登場いただいた菱川さんと武藤さんが登壇されている、セミナーイベント「WORLD FASHION ACADEMIA vol.4 店長編」の動画が、YouTubeにアップされています。普段聞くことのできない彼らの本音を是非お楽しみください!
コチラからどうぞ!

WORLD FASHION ACADEMIA OFFICIAL SNS
└Instagram @worldfashionacademia
└Twitter @WORLDFashionAc1
└facebook WORLD Fashion Academia






コメントはこちらまで