あの人のB面 Vol.7 内山誠一さん
ワールドグループで名前だけ耳にしたことがある“あの人”の、普段目にすることができないプライベートの部分や、これまでの人生について掘り下げていく「あの人のB面」。第7回は株式会社アルカスインターナショナル、株式会社ワールドフランチャイズシステムズ の社長と株式会社ワールドストアパートナーズの副社長を務める内山誠一さんです。

【プロフィール】
うちやませいいち/1975年10月27日生まれ。出身は大阪府東大阪市。1998年に株式会社ワールドに入社。卸事業部でアダバットの営業、その後グローブを経て現職。奥様と4人のお子さんの計6人家族なので、2ヶ月に1度はハッピーバースデーの歌を歌っているそうです。
もがき苦しんだ経験が今活きている
内山さん、本日はよろしくお願いいたします!役職を3つも兼任されているんですね。かなりお忙しいのではないですか?
忙しいことは忙しいですね。2021年の4月からWSPの副社長を任されるようになったんですが、そこから今までよりぐっと忙しくなりました。各会社の週次会が重なってしまうので、やむを得ず2つの会議に同時に参加していることもあります。集中力は必要ですが、オンラインMTGだからできることですね。
ミーティングに2つ同時参加されているなんて、私だったら絶対にできないです…。ワールドに入社されてからのご経歴をお伺いしてもいいですか?
新卒でワールドに入った際は、メンズの卸営業の部署に配属され、その後アダバットの営業になりました。当時は営業先のゴルフショップのオーナーさんと、店のお客様たちとゴルフ場に行き、アダバットの商品を並べて紹介して、一緒にコース回った後に商品を販売して、夜は飲み会へ、という日もありました。ゴルフは朝が早いので、早朝から深夜までというスケジュールになります。この会社だったら自分らしく活き活きと働けると思って入社したんですけど、その時ばかりは「なんでこの会社入ったんだろう」って考えてましたね(笑)。
頭も体もフル回転で、とてもハードなお仕事だったんですね。
その後、グローブがSPAとして立ち上がるタイミングで公募があったので、それに手を挙げて異動になりました。当時は出店ラッシュだったこともあり、職種ごとに分業されていなかったので、ブランドMD、エリアMD、DB、VMDなど全てに関わっていました。そこから商品開発やバイヤーにも携わったので、服作りに関わるほぼすべての職種を短い期間で集中して経験することができました。その後、屋号長になったんです。そこからもグローブに携わり続けて、2017年に分社化したタイミングでアルカスインターナショナルの社長に就任しました。

そこまで多くの職種を掛け持ちするのも、かなり大変そうです。
すごく辛かったんですけど、この経験が今とても活きていると思います。もがき苦しんで追い込まれながらも、知恵がついたりアイデアが出てくるようになりました。百聞は一見にしかずと言うように、ほぼ全ての業務を実際に経験しているからこそ、社長になった今でも現場のことが良くわかるんです。改めて、やってきたことは無駄にならないんだな、と思いますね。
当時の経験が、現在の内山さんを支えているんですね。
休日は少年サッカーのコーチを務めています
お休みの日は何をされていることが多いですか?
少年サッカーのコーチを6年間続けていますので、週末はその活動をしていることが多いです。小学校6年生を教えているんですが、生徒の中には幼稚園の年長から通っている子もいるので、自分の息子のように思っています。ちなみに、私の三男も通っているので、実際の息子も教えているのですが(笑)。始めたばかりの頃はみんなボールに群がるだけでしたが、最近は立派にゲームができるようになっていて、成長を実感することができて楽しいです。上手くなったなあ、大きくなったなあ、って。朝9時から試合や練習がある事が多いので、準備や移動などを含めると7時くらいから動き出していますね。
平日も休日も大忙しなんですね。
でも、子どもたちと一緒に一生懸命ボール追い掛け回して、応援する時は「負けるな!」「走れ!」とか思いっきり叫んで、とにかく夢中になれるので、ものすごいリフレッシュになります。子どもたちとサッカーに関わっている時間は、とにかく集中しているので、自分の中でも良い切り替えになっているんだと思います。子どもたちは試合に勝ったら大喜びするし、負けたら悔しくて泣く。まっすぐだし、真剣勝負なので、コーチの僕もとても熱くなります。コーチ活動の延長で、サッカーの4級審判員の資格も取りました。

ボールを持っているのが内山さんの息子さんです
何年も指導されていると、やはり熱が入ってしまう場面があると思うのですが、生徒を怒ったりしますか?
叱ることはあまり無いです。叱るとみんなプレッシャーを感じて、いいプレーができなくなってしまうので。うちのチームが一番大切にしているのは、『サッカーを楽しむ』ということ。ミスしたところを叱るのではなく、チャレンジしたことを褒めて伸ばしていくようにしています。こういう部分は、子どもへの指導だけでなく仕事のマネジメントにも通じていると思います。一見関係なさそうですが本質的には通じている部分もあって、そこも面白い部分ですね。
内山さん自身は、学生時代の部活動等でずっとサッカーをしていたんですか?
サッカーは、小学校の時少し習っていたことを除けば高校でしかやっていないですね。中学時代は陸上部に入っていて、中長距離を走っていました。けっこう陸上に力を入れている学校で、毎日朝練で10キロ以上、午後練習でもそれと同じくらい走っていました。疲れすぎて授業はほとんど居眠りしちゃってましたけどね(笑)。府の新人駅伝大会でアンカーとして走ったこともあったんですけど、最後に私が抜かれて5連覇を逃し、責任を感じて丸坊主にしたらチームメンバーも丸坊主にしてくれました。今でも苦い思い出です。
かなりスパルタな部活動だったんですね…。
キャンプ場での夜は至福のひととき
それ以外に、何か趣味はありますか?
家族でキャンプに行くことですかね。初めはグランピングにはまっていたんですけど、本格的なキャンプもやってみたくなって、そこからコールマンで道具を全部買い揃えちゃいました。
キャンプが好きな方、多いですよね。内山さんにとってキャンプの魅力とはなんでしょうか?
いろいろあるけど、焚火をしている時間はすごくいいですよ。ずーっと眺めていられるし、リラックスできて色んなことを忘れられます。焚火をしながら、綺麗な星空を眺めてワインを飲んでいる時なんて、本当に至福のひとときです。あとはバーベキューも楽しいですね。キャンプ場の近くで美味しいお肉屋さんとかを調べて材料を買いに行って、子どもと一緒に火起こしして。一つ一つにこだわるので手間はかかりますが、それもまた楽しいです。


お話を聴いていたらキャンプに行ってみたくなってきました。このようなアウトドアレジャーにはいつ頃から興味を持たれたんですか?
ボーイスカウトに所属していた高校時代からですかね。無人島でキャンプしたり、瀬戸内海の島と島の間を2キロくらい泳いで渡ったり、サバイバルみたいなことをたまにやっていました。また、小学生たちに、飯盒でお米を炊く方法、薪のくべ方、テントの立て方、そして海での泳ぎ方などを教えていました。
サッカーにボーイスカウト…かなりアクティブな高校時代だったんですね!
本質的な部分を高められる人になって欲しい
最後にワールドグループの社員の皆さんに向けて一言、お願いいたします。
皆さんには本質的な部分を高めていく人になって欲しいです。コロナ禍になり、今まで当たり前だった日常が如何に大切なものであったか気付いた人が増えました。お客様の“見る目”のレベルが上がっているんです。だから、モノづくりをする時も表面だけを取り繕っていると、それをお客様に見抜かれやすくなってきています。だからこれからは物事の本質をより深く考えてモノづくりをしていかなければいけません。そして、ファッションを通してお客様を楽しませるためには、まず私たちが楽しんでいないといけません。もし楽しんでいなければ、それは絶対にお客様に伝わってしまいます。だから小さい枠にとらわれず、その枠を突き破るくらい思い切ってファッションを楽しんでみて欲しいです。お客様に満足していただくために、物事の本質を考えることとファッションを楽しむことを意識してみて欲しいです。

内山さん、お忙しいところありがとうございました!
インタビューを終えて
内山さんに、最近よく聴くアーティストを尋ねてみたところ、『Vaundy』『LEX』『BTS』『藤井風』『緑黄色社会』など、幅広くトレンドを熟知したラインナップでした。昔から好奇心旺盛だったという内山さん。音楽に限らず常にアンテナを伸ばし、楽しみながら多方面へのリサーチを重ねているそうです。「お客様を楽しませるためには、まず私たちがファッションを楽しまないといけない」とインタビューの最後で内山さんにお話しいただきましたが、その楽しむための鍵は“好奇心”にあるのではないかと思います。好奇心を持って多方面から吸収したことを、ファッションに昇華していく。それを皆で実行していくことが、お客様を更に楽しませるための第一歩なのではないか、とインタビューを通して思いました。
(聞き手:石平賢太朗)






休みなく動かれているパワーは神様レベルです。
尊敬いたします。