上山 健二社長×関 美和社外取締役
~新春対談 Part1~ 

好き

2020年は、ワールドグループのチャレンジの年に  

 

上山社長(左)、関社外取締役(右)

新年 あけましておめでとうございます。

MOVING新春企画として、上山社長と関社外取締役に対談いただき、ワールドグループの社員の皆さんに向けて、自社の強みや2020年に期待することなどをお話いただきました。元旦更新と1/15更新の2回に分けてお届けします。

ワールドグループの印象はチャレンジ、変化対応力

MOVING新年おめでとうございます。新しい年、2020年が始まりました。関取締役は、2018年6月にワールドの社外取締役に就任されましたが、最初に、外からご覧になられていたワールドグループと現在の印象についてお伺いします。

:私が最初にワールドと出会ったのは、クレイ・フィンレイ投資顧問の東京支店長を務めていた頃、投資家としてです。

上山:当社の社外取締役になっていただく前の印象ですね。

:はい、そうです。まだ、当時は、ファストファッションも無く、日本でも海外でもファッションは百貨店が全盛期でした。当時のワールドは、百貨店での展開を拡大し、アパレルの中でもすごく実行力のある、そして、もちろん発想も優れているんですけれども、そのアイデアをスピーディーに一早く実行している、とってもユニークな会社だなという印象でした。しかし、社外取締役として入社してみると、思っていたよりもすごく真面目な会社だなという印象を持っています。もちろん、実行力がある会社だというのは解っていたのですけれども、中に入ってみると、それよりももっと愚直で真面目な印象。恐らくそれはトップである上山社長のパーソナリティーでもあると思うのですが。

上山:(少し照れながら) ありがとうございます。先ほどおっしゃったように、関さんがワールドを知っておられたきっかけというのは、投資家として当社をカバーしておられたということですね。そして、その頃は私もまだワールドに居なかったので、外から当時のワールドを見ていました。一人の消費者として、あるいは、私は当時、総合スーパー 長崎屋で社長として再建中でしたので、小売業の一員としてワールドにはとても注目していました。ワールドは、2000年頃より百貨店から駅ビル、ファッションビル、そしてショッピングセンターへとチャネルを広げていった時代だったので、まさに当時は関さんと同じ様に、すごく実行力があり、変化対応がすごい会社だなと見ていました。

:同じ時期に、同じように外からワールドを見て、同じように感じていたということですね。

上山:関さんは投資家なので、投資対象として見られていたと思うのですけれども、私も当時は同じ印象を持っていました。

:中に入ると、真面目で堅実な会社だと感じています。それは、人もそうですし、やっぱり会社の体質なんですかね。ワールドグループのDNAなんでしょうか。

上山:変化対応力がすごいなと思ったのは、2000年に大店立地法が施行されて小売の環境が大きく変わっていった時代に、今でいうイオンモールやららぽーとみたいな超大型のショッピングセンターがこれから増えていくだろうとなった時、ワールドはそのマーケットの変化にいち早く対応して、スピーディーにブランド開発をし、どんどんと展開を広げていった。そんなワールドの姿はすごく目立っていました。まさにそれが変化対応力だと。しかし、当時は、まさかその会社に自分が入るとは思っていませんでした。そして、入社してチャレンジや変化対応というのは、元々のカルチャーとして根付いているんだと実感しました。ただ、今、社長の立場として感じているのは、ワールドグループはもっとポテンシャルがあると思っていて、そういう意味では、もっと一人ひとりにチャレンジしてもらえる可能性がまだまだあるのだろうと思っています。

:そうですね。例えば、百貨店向けレディスの主力ブランドの「アンタイトル」は、20年位前にデビューした当時、ものすごくチャレンジしていた印象がありました。

上山:そうですね、1995年デビューで今年25周年ですから。

:もちろん、「アンタイトル」は今もチャレンジしているブランドなんですけれども、デビュー当時は何か新しい女性像を創り出しているというイメージがありました。1995年というと女性の職場進出も、まだまだ今程は進んでいなかった時代に新しい女性像を提示したブランドだなと。山口智子さんのあのCMはとても印象的でした。これからも、ワールドはブランドを通して新しい生き方を提案できる力があると思っています。

今感じるワールドグループの強みは、社員一人ひとりの実力が高いこと

MOVING今、伺った実行力であったり真面目さであったり、変化対応力、チャレンジというのがワールドグループのDNAだということですね。では、今度は中からご覧になられて現在のワールドグループの強みはどこにあると思われますか?

上山:今の強みは、社員の総合的な実力。それが非常に高いところにあると思っています。もちろん、それが全てまだ発揮できていない部分もあるので、潜在的なというのを付けた方が良いのかもしれないのですけれども。アパレル業界、もっと広く捉えるとファッション産業全般で見ても、ワールドグループの社員の能力というのは、やはり高いところにあると感じています。それと、この会社が好きなんだという気持ちが強い人が多いと思います。その気持ちが業績の原動力になっていると、私は感じています。

:そうですね、会社としての実行力が高いと思います。トップが決めたことを、凄く素直に聞く、そして、確実に実行していく力がある。上山社長がおっしゃった様に、まず社員一人ひとりに基本的な力があるということと、やっぱりワールドグループという会社が好きという愛社精神、忠誠心みたいなものが、何かこう土台になっている力というのをとても感じます。

MOVING:真面目さ、忠誠心という言葉が出ましたけれども、そこが強みになる所もあれば、更にそこを破っていく面白さというところもワールドグループには持っていてほしいと思います。そういった中で、ワールドグループの仲間にはどういう人であって欲しいと思われますか?

上山:これは常々、私が会社の中で言っていることとも繋がるのですけれども、これから、より変化の激しい、変化のスピードが速い時代に益々なってくると思うので、そういう中では更にリスクを取ってチャレンジしてやるぞというところが、ワールドグループにはまだ足りないなと思います。グループ連結で万人以上いる会社なので、一人ひとりがそういう気持ちを持って、リスクをとってチャレンジして、自ら進むというようなマインドセットになって行けば、もっと強い会社になって行くんじゃないかと思います。新しい年2020年は、そういう気持ちを強く持って挑んで欲しいと思います。

2020年、若手社員に期待すること

MOVINGチャレンジの種類というのは、リーダー層と若手とだと変わって来ると思います。まず2020年、若手社員にはどんなチャレンジをして欲しいと思われますか?

上山:若手社員の皆さんは、より世の中の変化を、日々の生活の中で身近に感じている人も多いと思います。生まれたときからインターネットが身近にある世代、デジタルネイティブで、より日常生活の中でデジタルデバイスを使いこなしている人も多いと思うので、自分の実生活の中での実体験から、これは面白そうだなと思うことを仕事にも取り込んでもらいたい。その辺りは、特に若手の人に期待したいことですね。

MOVING若手の皆さんは「そういうことをしたいな」と思いつつも、遠慮しているところもあると思いますが、2020年はもっと「はい」と手を挙げて積極的に取り組んでいってもらいたいということですね。関取締役はいかがですか?

:そうですね、私が教えている大学の学生にも、上山社長がおっしゃったような、日々の生活の中で自分が不便に思うことや不満に思うこと、面倒だなと思うことを、どうやったら改善して解決できるのかなと考えて欲しいと伝えています。或いは、今はこういうモノは無いんだけれども、あったらいいなとか、そういう気付きを大切にする。“solution(ソリューション)”じゃなくて、まずは“issue(イシュー)”、つまり解決すべき課題は何かということに目を向けた方が良いんじゃないかということを伝えています。そういう意味で、日々の気付きを大切にしてもらいたいと思います。

上山:それは全く、ワールドグループの社内に置き換えても言えることだと思います。さっき私は特に若手の皆さんにと申し上げましたけれども、関さんがおっしゃったお話というのは、若手だけじゃなく全ての社員に言えることですよね。課題を鮮明に特定していくことはとても大事だと思います。

:それも、遠いどこかのことではなくて、自分自身が身の回りで不便に思っていることとか、ちょっと不満だとか、こういうのが無いとか、そういう身近な気付きをビジネスのタネにしていくことができるといいですね。

MOVING一人の生活者として、そういう何かニーズであったり、こうだったらいいなと思うことは、お客様にとってのサービスにも繋がっていくということですよね。

上山:そうですね。生活者、消費者の視点を持つことが大切だと思います。

※令和2年新春対談、次回Part2では、2020年、リーダー層に期待すること、ファッション産業の行方についてなど、お話は続きます。

プロフィール&10の質問

上山健二(かみやまけんじ)
ワールド代表取締役 社長執行役員

東京大学経済学部卒業後、住友銀行 (現・三井住友銀行)に入社。中古車買取大手のジャック、総合スーパーの長崎屋、英会話教室のGABAの社長、ぐるなびの副社長などを経て2013年ワールドに入社し、常務執行役員に。14年 COOを経て、15年4月14日から現職。東大時代は野球部で活躍。

人間・上山社長に迫る<10の質問>、PART1では5つに答えていただきました。

①好きな色は何ですか?その理由は ?
→ 青 ワールドの色だから。海の色、空の色、さわやかな色だから。大学のカラーも淡青(たんせい)だから。

②人生において影響を受けた本は何ですか?その理由は ?
→ 1年前にWWDの質問にも応えましたが、「リーダーシップの旅」野田 智義, 金井 壽宏 自分が特に言葉にすることなく、明確に認識できずに、漠然と思っていたことを言葉にしてくれた!と膝を打つ感じ。
「V字回復の経営」三枝匡 銀行を飛び出してJACに入った直後に読んで感銘を受けましたが、今年出版された増補改訂版を読んであらためて唸りました。読み手の自分もこの18年間で少しは成長できたかなと感じました

③マイベスト映画を教えてください。
→ 一つだけ選ぶとしたら、ミーハーですが、「An Officer and a Gentleman」(日本語名「愛と青春の旅立ち」)

④ 最近よく聞く音楽は何ですか ?
→ クラシック音楽 (ピアノと弦のアンサンブルが多いです)

⑤憧れのスターは誰ですか?その理由は?
→ 大谷翔平 プロが憧れるプロだから。なれるものならなってみたいから。

関 美和(せきみわ)
ワールド社外取締役
翻訳家、杏林大学外国語学部 准教授

慶應義塾大学文学部・法学部卒業。電通、スミスバニー勤務の後、社会人4年目にハーバード・ビジネススクールでMBA(経営学修士)取得。モルガン・スタンレー投資銀行を経て、30代でクレイ・フィンレイ投資顧問東京支店長を務め、その後、翻訳家として2019年のベストセラー本『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』(日経BP/共訳)をはじめ、リー・ギャラガー『Airbnb Story』(日経BP社)、『お父さんが教える13歳からの金融入門』(日本経済新聞出版社)、ピーター・ティール『ゼロ・トゥ・ワン』(NHK出版)、ほか多数を手がける。2018年6月、ワールド社外取締役に就任。

人間・関取締役に迫る<10の質問>、PART1では5つに答えていただきました。

①好きな色は何ですか?その理由は ?
→グリーンが好きです。自然を連想させるから。

②人生において影響を受けた本は何ですか?その理由は?
→ マイケル・ルイスの『マネーボール』とアリソン・ピアソンの 『I don’t know how she does it』。 翻訳者になろうと思ったきっかけの本なので。

③マイベスト映画を教えてください。
→ハリソン・フォードの『逃亡者』

④ 最近よく聞く音楽は何ですか?
→ 星野源(POP VIRUS:Netflixのライブにはまりました) 宇多田ヒカル、椎名林檎、レキシも好き 「きらきら武士」大好き。

⑤憧れのスターは誰ですか?その理由は?
→ルポール。ドラァーグ・クイーンとして、弱い立場にある人やコンプレックスのある人に勇気を与えているから。

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