みなとコオフク塾 Day4 ワークショップレポート&「わたしとコートと■展」

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昨年9月より、北青山ビルで全4回に亘って開催された「みなとコオフク塾」。多様な人々が集い、服を着ることを通して、障がいがある人が抱えるおしゃれの悩みや課題を理解し、リデザインし、カタチにし、成果発表までを行う全4回のプログラムです。

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全4回のワークショップで取り組むテーマは「コート」。ワールドグループのブランド「オペーク ドットクリップ」と「ザ ショップ ティーケー」のコートをより自分らしく快適に装うことができるコートにリデザインするワークショップを北青山ビルにて開催してきました。ワークショップには、「オペーク ドットクリップ」と「ザ ショップ ティーケー」、そして「ワールドビジネスサポート」のメンバーも参加し、1チーム8人〜10名で構成しています。今回は、最終回となる第4回目のワークショップの模様と、プロジェクトの集大成として2月1日(土)から6日間に亘って開催する「わたしとコートと■展」についてご紹介します。

■第1回目のワークショップレポートはこちら

■第2回目のワークショップレポートはこちら

■第3回目のワークショップレポートはこちら

最後の仕上げのワークショップ

今回が最後のワークショップ。コートを理解することから始まり、チームに分かれて作業を始めた9月。それからの3ヶ月間、障がいのある方が実際に困っていることをチーム全員で共有しながら、着る本人も、手助けをする人も嬉しくなるような理想のカタチを目指して、それぞれの役割を全うしながら共に作業を進め、話し合いながら進めてきました。

この日は最後のワークショップとあって、いつも以上に気合十分。各チーム抜群のチームワークで最後の仕上げをして、後半はチームごとにリデザインしたコートの完成形を発表します。

いよいよ成果発表!各チーム渾身のONE COAT

最後の仕上げを経て、いよいよ成果発表です。

まずは、ザ ショップ ティーケーのコートをリデザインした「TEAM NO SIDE」から。

車イスユーザーにとってコートは、生地の厚さがもたついたり、体温調整が難しいこともあってハードルが高いアイテムだったところを、様々な工夫で解決しました。

<リデザインのポイント>

・両袖の内側、両脇、背中心の3箇所にファスナーを付けて開閉可能にして動きやすく。

・背中心のファスナー奥にストレッチメッシュを縫いこみ、体温調整を可能に。

・両脇のファスナーを開き、後身頃を折って背中に収納できるように。

・両脇のファスナーを開き、後身頃をドットボタンで固定し、フードに変形できるように。

続いては、ザ ショップ ティーケーのコートをリデザインした「TEAM AVENGERS」。

着る人も着せる人も快適に脱ぎ着ができるようにし、さらにあったら嬉しい機能を盛り込みました。

<リデザインのポイント>

・背中心を割り、インパーテッドプリーツ仕様にして運動量を確保して動きやすく。

・裾をめくる必要をなくすため、両脇の裾からウエストにかけてファスナーで開閉可能に。

・トイレ対策として、前裾を脇にワンタッチでめくれるようにバックルを付ける。

・スピンドルを極力見えないようにするため、機能は保ち、コンパクトに。

・ペットボトルを付けられる金具をフラップ裏に装着し、必要な時に取り出しやすく。

・フード裏にボアを縫い付けて、見た目もかわいらしくあたたかさをプラス。

3番手は、オペーク ドットクリップのコートをリデザインした「TEAM  FIKA」。

エレガントな長めの丈のコートで幅広くおしゃれを楽しみたいという希望に沿いながら、さらにアクセントになるゴールドのファスナーはデザイン的に活かし、片手で開け閉めできるようにと工夫を凝らしました。

<リデザインのポイント>

・裾を折り返してスナップファスナーで留めて、丈を調整できるように。

・ゴールドのフロントファスナーとは別に、スナップテープを付けて着脱できるように。

・袖にスリットを入れて折り返して袖の長さの調整を可能にして、安心、着易さをプラス。

・取り外し、付替え可能のポケットを前身頃内側に付けて、シルエットを保ってきれいに収納。

4番目は、オペーク ドットクリップのコートをリデザインした「TEAM  DIAMOND」。

地面から近く、向かい風を受けて想像以上に寒い車イス。寒さ対策をしっかりとしながら着脱が楽にできるアイデアを盛り込みました。

<リデザインのポイント>

・寒さ対策のために、リブ素材を生かす。

・座ったままでも着られるように、前後で着用可能なデザインに。

・汚れ防止のために、取り外し可能のアームカバーと裾部分のファスナーで開閉可能に。

・よりかわいく、あったかくするために、取り外し可能のファーをプラス。

最後は、オペーク ドットクリップのコートをリデザインした「TEAM  ONIKU」。

車イスの車輪で袖に汚れがついてしまう悩み、そしてしっかりと寒さ対策をしながらキュートさもプラスしたいという希望に応えるコートができました。

<リデザインのポイント>

・後身頃に布を足して、余裕を持たせて、着やすく、着心地よく。

・お尻部分の丈を短くして、座りやすく。

・袖を短くし、取り外し可能の“洗えるアームカバー”を付ける。

・取り外し可能の前立てをつけて、ひざ掛けとしても使えるように。

全5チーム、それぞれのコートは、チーム全員が遠慮せずに本音で語り合い、本気で考え、それぞれの役割で応えた結果が現われた、世界にひとつしかないカタチになりました。

誰ひとりおしゃれをあきらめないし、課題は希望に変えられる。そう信じてつくりあげたコートです。全4回のワークショップで、毎回最初に全員で必ず確認をした「3つの大切なこと」があります。

・この時間を楽しもう

・参加者それぞれの価値観を受け入れよう

・自分らしく貢献しよう

このことは、みなとコオフク塾のワークショップだけに言えることじゃなく、全てのことに共通している普遍的で最も大切なこと。互いを認め合いながら共存し、共創する。ワークショップの参加者はチームみんなで理想のコートをつくるワークショップを通じて、服をつくる以上の学びを得ました。

その学びの集大成として、2月1日から6日間、ワールド北青山ビルの1階で開催されるのが、「わたしとコートと■展」です。

わたしとコートと■展

ワークショップでつくったコートの展示はもちろん、2月1日にはファッションショー形式でそれぞれのチームの成果発表を開催。さらに、「買い手目線のダイバーシティ」と題して、任意団体コオフクを主催する西村佳子さんと、イオンモール㈱ 、㈱丸井グループ、東急不動産㈱のご担当者と、売り場における現在のバリアフリー対応や今後の施策についてディスカッションするトークイベントや、上山社長からワークショップ参加者のみなさんへ、「みなとコオフク塾修了書」を授与する修了書授与式も開催されます。翌日2日(日)は、ダイバーシティワークショップを開催。さらに、2月1日と2日の2日間は、ワールドビジネスサポートが運営するFika Fikaも館内でCafeをオープン。その後3日から6日までコートの展示を行います。

<イベント概要>

わたしとコートと■展

・日時:2/1(土)~6(木) 11:00~17:00

・特別イベント

2/1(土) 

14:00~15:00 ファッションショー 各チーム成果発表

15:15~16:15  トークセッション「買い手目線のバリアフリー」  

~登壇者~

任意団体コオフク 代表者 西村佳子さん

イオンモール㈱ イオンモール甲府昭和ゼネラルマネージャー 東朋浩さん

㈱丸井グループ サステナビリティ部ダイバーシティ&インクルージョン推進担当 井上道博さん

東急不動産㈱ 都市事業本部 商業施設開発部 若津宇宙さん

16:30~17:00 修了書授与式、上山社長ご挨拶

2/2(日)

13:00~16:00 ダイバーシティワークショップ 

入場料:無料

※Fika Fika Cafeは、2月2日、3日の2日間のみの営業です。

※2/3(月)~6(木)は、制作したコートの展示をします。

世界にひとつの想いがつまった特別なコートを見に、そしてワールドグループのメンバーがファッションのプロフェッショナルとして、ものづくりの原点を大切にしながら本気で取り組んだ「みなとコオフク塾」の集大成を、ぜひご覧ください。

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