「212 KITCHEN STORE」後編 食を豊かにする“おいしい12ヶ月”を「伝える」

今月のOUR TEAMは、「212 KITCHEN STORE」。後編は「店とEC」でお客様に伝える役割を担う3名に、昨年末フラッグシップショップとしてオープンした恵比寿ガーデンプレイス店でお話を伺いました。
「伝える」役割を担うメンバーからのコメント
| ☑ | キッチンスペース(恵比寿店・札幌店)を皮切りに、 メーカー様と一体になったイベントで訴求。 |
| ☑ | デジタルを使った販促はアパレルと同じ考え方で。 |
| ☑ | 212 KITCHEN STORE “らしさ” の追求は永遠のテーマ。 |
―― 昨年末にオープンしたここ恵比寿店は、フラッグシップショップも兼ねていますが、顧客層の特徴はありますか?
安達:想定より幅が広く、日中は近隣にお住まいの方や30代~40代のファミリー層、加えてオフィスにお勤めの方は男女問わずにお見えになります。またクリスマス前など、ガーデンプレイスのイベント時には若年層の女性が増えるなど、集客が左右されます。

―― フラッグシップの恵比寿店は、キッチンが併設され、オープン当初からイベントを強化されていますね?

大森:イベントは、月替りでメーカーさんとコラボしてポップアップを実施しています。オープン時はリーデルのワイン、12月が貝印の包丁、1月がホームランドの食器、2月はハリオのコーヒー、3月がツヴィリングとストウブ、今月は南部鉄器です。リーデルではワイングラスを使った飲み比べ、貝印は飾り切りと包丁の研ぎ直しのデモンストレーションを行いました。
――メーカーさんと一緒に内容を決めていく形ですか?
大森:メーカー様からご提案もいただきつつ内容を決めていきます。凡そ週末にデモンストレーションやワークショップを行っていますが、まずは恵比寿と札幌を発信拠点として、今後もイベントを増やしていきます。
また、初年度は、イベント参加のお客様から必ずアンケートをとり、どんなイベントやって欲しいか、何を期待しているかを次に生かしていきます。メーカー様とのお取り組みですので販促にもご協力いただくこと、何を訴求するかの組み立ては大切ですから。


―――接客面など、212Kの魅力を伝えるために心がけていることを教えてください

岩井:お客様に寄り添う応対を心掛けています。お声掛けする時も、実生活の悩み、たとえば離乳食や介護食などその都度お客様の悩みは違いますので、そのような時は、ぐっと寄り添える経験値の高いスタッフの存在が大切なんです。212Kのお客様はファミリー層。中心は圧倒的に30~40代の主婦の方で、私よりちょっと年下の方が多いかなという印象ですね。
――道具だけでなく食まで、経験が活きますね
岩井:ベテランであることも重要な採用ポイントですが、年齢や経験値は様々なスタッフがいて、日々勉強に励んでいます。
――212Kらしさをどう表現するのでしょうか?
安達:「らしさって何?」は皆の永遠の課題。東急ハンズとかホームセンターは圧倒的な品揃えですし、合羽橋に行けばいろいろありますよね。そのような中で212Kは、専門性ある商品がセレクトされつつ、カジュアルに入店できるといういい塩梅を大切にしています。
大森:それと企画や編集力も、“らしさ”の表現には重要です。


――商品知識のための勉強はどの様に?
岩井:今は家電を中心に貸出ができるので、実際に家で使い、皆で共有しています。元々キッチン道具が好きなスタッフが入社しているので、自分で買って、試して自然に楽しみながら勉強しています。スタッフからも「教えて欲しい」とよく言われるので、時間を作って商品知識を上げていきます。使ったものだと接客時に全然違いますから。
――EC、そしてOMOが更に進みますが、取り組んでいきたいことは?

大森:今期は新たにLINEをスタートします。ワールドグループの皆も取り組んでいると思うのですが、オンライン、インスタ、スタイルスナップまで複数を進めます。
安達:スタッフスタートは戦略投資として、昨年まず推進メンバーを選出しました。ノウハウを蓄積した後、店長も月1回は投稿しましょうと、どんどん母数を増やしています。アイテムは自由なものと、強化品番の両面で。
大森:ECで来月この商品を強化したいとか、週毎にコンテンツ毎の強化品の露出が増えるよう、優先的に上げてもらう取り組みです。
――最後に、今後の目標や大事にしていきたいことをお伺いします
安達:コロナ禍で一旦接客が途絶え、でもまた接客を大切に、というのを実店舗で試行錯誤しているところです。元々各店に一人キッチンコンシェルジュをと目標に取り組んでいましたが、教育をまた強化しようと。コロナ禍で新たに始めたOMOの取り組みもあるので、実店舗はもちろん、オンラインのお客様にも、実店舗のスタッフが知識を発信できるよう両面で頑張りたい。
岩井:いま、接客を求めるお客様が本当に増えたと実感しています。説明をするとすごく聞いてくださって、興味を示してくださるお客様が多い。コロナ以前は、スタッフがニーズに気付いて接客に入ることが当たり前でしたから、もう一度お客様と向き合える店舗にしたい。以前にも増して「自分に合うもの、いいもの」を探されているお客様が多いですから。
大森:ブランディングとして、前編で木村バイヤーがニューヨークのゼイバーズをイメージした店作りと伝えていますが、デジタル上でもその楽しさを伝えたい。食を豊かにする“おいしい12ヶ月”の提案をすること。コンテンツを進化させ、ターゲットを絞り込まず幅広いお客様を取り込みながら、“食べること、作ること”の楽しさを発信していきたいです。

――取材を終えて 作るから片づけるまで、キッチンで過ごす時間をもっと楽しみたいという気持ちでいっぱいになった前後編の取材。ファッション商品と同様に、社会の変化を大きく受けながら実店舗とデジタルの両輪で212Kらしさを伝えています。道具を伝える STYLE SNAP もぜひチェック!(MOVING編集)






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