66期下期方針にも掲げられた“つながる力の再構築”として、職種を軸とした事業横断のワークショップが始まりました。それぞれの活動や成果を共有する場として、第1回目は「MD編」を2月21日(水)ワールド北青山ビル14階で行いました。今回はその様子をレポートします。
幅広いポートフォリオを持つワールドだからできる横断企画
14時から17時45分まで、異なるブランドで初対面のメンバーが多いため、自己紹介と情報共有を経て時間はあっという間に過ぎていく。
まずはたっぷり2時間、21人が5つのグループに分かれ、自己紹介から自ブランドの事例を経て議論へ
グループディスカッションに入り、まずは自己紹介(相互理解:人となりを知る)、次いでこれまでの経験における成功・失敗の事例、具体的には66期の商品で凄まじく「売れた商品」「残した商品」を1品番挙げ「なぜそうなったのか?」「そこからの学び(業務上必要なこと)」を共有しました。
後半は業務における課題・悩み(相談してみたいこと)、目指したいMD像、MDに必要な経験やスキル、価値観、考え方について自由に意見を交換していきます。
ワークショップに向けて参加者にこれまで携わった業務の成功・失敗事例を挙げてもらった
🌟 Eチーム 三浦 菜摘さん(シューラルー) 33,000枚を売り上げた接触冷感素材のTシャツは、猛暑の中でプロパーはもちろんセール時期の価格にも負けない訴求力とバリエーションで伸長。ほかのEチームメンバー:西山 達人さん(ドレステリア)、時松 祥悟さん(ストラスブルゴ)、白谷 太地さん(ネクストドア/アウトレット・イベント運営部)
🌟 Dチーム 阿部 慎太郎さん(オペーク ドット クリップ) 幅広い客層にヒットしたマイクロスウエードプリーツスカートは、商品力に加えて売上を見ながら柔軟に追加した対応力が奏功。ほかのDチームメンバー:小林 仁さん(デッサン)、趙 之翔さん(ドレステリア)、安藤 太郎さん(イッツデモ)、宗森 舞子さん(ネクストドア)
🌟 Aチーム 浦川 健布さん(グローブ/オルベネ) 秋冬のヒット商品で20,000枚弱を売り上げたファーライナー付きショートマウンテンパーカーの事例を。毎年毎年改良を重ねてきたブランドのロングランヒット商品。ほかのAチームメンバー:小柳 文哉さん(アンタイトル)、白崎 肇さん(タケオキクチ)、松浦 聖二さん(エスペランサ)
🌟 Aチーム 白崎 肇さん(タケオキクチ)は、端境期企画としても強く他社と差別化することでヒットしたレザークラッチバッグの事例の他、他チームの発表に対する積極的な質問も。「価格帯、販売数の異なるブランドのMD施策を知りたい」
🌟 Cチーム 武渕 恭平さん(ローラ アシュレイ)からは往年の顧客層に加えてブランドの課題でもある「ローラ アシュレイ」を知らないフリー客の獲得ができたプリントワンピースの事例を。ライセンス事業として本国とのアプルーバルの過程も紹介。ほかのCチームメンバー:由良 康美さん(リフレクト)、長谷川 雄喜さん(ザ ショップ ティーケー)、杉崎 祥一さん(タケオキクチ/ティーケー タケオキクチ)
🌟 Bチーム 和田 健太朗さん(インディヴィ) 秋定番でブランドの得意品番 ビューティーパンツの事例を。定番の商品力アップに向けて売れ筋の“なぜ?”を考える習慣を業務ルーティンに組み込んでいる。ほかのBチームメンバー:星野 泰健さん(シューラルー)、樋口 隆之助さん(タケオキクチ/ティーケー タケオキクチ)、金指 友里花さん(ローラ アシュレイ)
全グループの発表を終えたのち、「学び」の時間として大峯さんより「MDにおけるものづくり」の講義
ワールド内の多くの業態に携わった経験を元に、まずは自身のプロフィールから皆に伝える。
MDの基本は「商品ありき」。店頭でのフェイスが何より大事でいかに商品をよくしていくかの積み重ね。1点サンプルが上がってきた時点で、売れるか売れないかは分かる。完成度が低い場合は基本中止する勇気と判断力を持とう。もの作りを担う職種として安易な妥協はとにかく厳禁。そのための説明責任能力と商品知識を蓄えていこう。
「この取り組みを広げて他社やコンペティターに勝つ力をつけてほしい。アパレルは誰でも参入できるビジネスモデル。だからこそ一球入魂で商品を作っていこう」
「見極める力を大事に、変わり続けることを変わらずに行うこと。アイデンティティが何かを捉えながら、失敗を恐れずにチャレンジをしてほしい」
サプライズ企画、全員の投票を経て鈴木社長から目録贈呈
開票の結果「グローブ/オルべネ」屋号長 浦川さんが1位に
多様な職種ごとに「つながり」を図る場を有効に活用してほしいと鈴木社長
🌟 鈴木社長コメント 今回は初めての取り組みでした。まずはこんな人達がグループ内でMDをやっているんだと人を知ること、次はもっとレベルアップをして本当に良い商品をつくるノウハウの共有へ、以降は他の職種、たとえばECやDBにまで広げ、具体的なノウハウや成功事例の共有の場にできればと思います。皆さん同じグループなので、これを機に困ったことや「これが売れている、こっちは売れなかった」とお互いに刺激しあえる関係をつくっていただければと思います。
多くの票を集めた浦川さん。ブランドらしさとお客様のニーズ、品質、上代全てを考慮してヒット商品を生み出した事例が明確だった。
第2部は懇親会を開催。軽食とドリンクで更にコミュニケーションを深める場に
2時間たっぷり議論をした後でも話が尽きず、そのまま交流会へ。同じMDでも業態、ブランドによって業務内容が異なり、チーム毎に新たな気づきが生まれていった。
昨年から開始した「つなぐ ワールド」が広がり、いよいよ職種別ワークショップへ。まずは「誰がいるかを知り、つながる(相互理解)」そして、困ったときの人的ネットワークや悩みの共有まで、共に成長をする取り組みへと進化をしていきます。今後グループ内の様々な職種へ広げていきますので、ぜひご期待ください。MOVINGでは随時レポートをしていきます。(MOVING編集)
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