変わること、変わらないこと
今回の広報ブログは、伊原が担当します。
今年も残すところ、あと2週間。
1年前の今頃からは想像もできなかった2020年も、まもなく終わろうとしています。
近年、ネット上のソーシャルコミュニティが拡がる一方で、リアルで人と人とがつながってゆく体験やコミュニティが価値をもつ時代へとシフトしていた中で、突如、物理的に一定の距離を保つソーシャルディスタンスを取り、食事中の会話は極力制限され、外出を控えなければならない日常が訪れました。
正直、最初はとまどいましたが、決して悪いことばかりではないと思います。
これまでの価値観に捉われずに様々なことを考えたとき、本当に大切なこと、大切な人、大切な時間って、いったい何だろう。
変化を恐れず、一方で変わらない価値、変えたくないことは大切に。
そんなことを考えながら、これからの未来において本質的に価値のあるモノやコトを見極めて行動をする機会になったと思います。
12月は今年1年を振り返り、未来に想いを馳せる月。
街やラジオからはクリスマスソングと共に今年のヒットチャートを彩った曲、年末の定番ソングも流れてきます。
今年は、コロナ禍の4月にWHOとGlobal Citizen主催、レディ・ガガのキュレーションで行われたチャリティー・コンサート「One World: Together At Home」も印象的でした。
ビリー・アイリッシュからスティーヴィー・ワンダーまで、老若男女もジャンルも越えて、世界中からそうそうたるアーティストが賛同し、全世界でテレビ放映もオンラインストリーミングもされたこのコンサート。かなり長いので、フルでがっちり見てはいませんが、相当ぐっとくるものがありました。
こちらはYou Tubeでもアーカイブ視聴できるので、年末年始に視聴するのもおすすめです。
One World: Together At Home YouTube
個人的には、12月に入ると8日が命日のジョン・レノンの曲を耳にすることが多くなります。
ちょうど今年は生誕80年の節目の年。この世を去って40年でもあります。
ジョンの故郷であるイギリス・リバプール博物館で開催され70万人を動員したエキシビジョン“DOUBLE FANTASY – John & Yoko”が、ヨーコの故郷である東京で、今年の10月9日(ジョンの誕生日)から、来年1月11日まで、六本木のSony Music Roppongi Museumで開催しています。
私も足を運びました。
1960年代~70年代にかけて、二人の出会いから創作活動を通して生まれた数々の作品やメッセージを年代ごとに辿れる貴重なアーカイヴ。
当時の時代背景もありますが、LOVE,PEACEという普遍的なメッセージをクリエイションを通じて発信し、体現し続けた軌跡の数々はなかなかに見ごたえがありましたし、実際に身に着けていたものや肉筆をみると、ファンでない私でも胸に迫るものがありました。




展示を見進めていく中で、印象に残った言葉がありました。
「自分が世界の希望なんだってみんなが考えるようになれば、そのときこそ何かが動き始めるのです。」
1970年、Hit Parader誌でのヨーコのインタビューでの言葉です。

この頃、彼らは反戦運動や政治集会に参加しており、影響力のある二人は当時の政権の連邦捜査局の監視下にあると言われていた頃です。
ジョンとヨーコは表現者であり、発信者なのでその言葉の持つ影響力の大きさは我々とは比べようもありませんが、この言葉の中で語られている“自分が動き出せば、何かが動き始める”ということは全ての人に当てはまると思います。
“自分ごと”という言葉がよく聞こえてきますが、行動を起こすことはできなくても、関心を持つということも、立派な“自分ごと”だと思います。
まずはそこからだなぁ、と感じながら、会場を後にしました。
では、今回も最後に1曲お届けしましょう。
40年以上経った今も、いや、今こそ、この普遍的なメッセージが心にしみます。
ジョン・レノン&オノ・ヨーコで「Happy Xmas (War Is Over)」
次回、新年1回目の広報ブログのナビゲーターは、アベタカさんこと阿部孝史さんです。
少し早いですが、みなさん、心温まるクリスマスを。






コメントはこちらまで