北畠俊祐さん

好き

お客様の記憶に残るドレッサーでありたい

ワールドグループの個性豊かな仲間を紹介するWORLD PEOPLE。今回ご登場いただくのは、タケオキクチ 京都タカシマヤ店の北畠俊祐さんです。

タケオキクチ 京都タカシマヤ店 北畠俊祐さん

内定を辞退しても入りたかったアパレル業界

――北畠さんはどのような経緯でワールドに入社されたのでしょうか?

22歳の時、地元の京都にあったOZOCにアルバイトで入りました。大学時代、就職活動をしていたんですが、当時は氷河期ということで、なかなか採用がもらえず…。そのまま大学を卒業した後も継続して就職先を探していたんですが、同時にOZOCでアルバイトをするようになりました。その後、別の企業から内定をいただいたんですが辞退をして、そのままOZOCにお世話になることにしました。

――OZOCといえばレディスブランドですが、なぜOZOCに応募されたのですか?

正直なことを言うと、特に理由はありませんでした。ただ、大好きなファッションの仕事がしたくて、ファッションといえばレディスでしょ、というイメージが自分の中にあり、OZOCに応募しました。

――OZOCではドレッサーをされていたのですか?

いいえ、バックヤードで納品や検品などを行うランナーをしていました。たまにレジに立ったりしましたが、お客様の応対などは一切していませんでした。決してネガティブなことはなく、毎日とても楽しかったです。OZOCで1年半ほどランナーをしていたのですが、タケオキクチに異動となりました。

――タケオキクチにはドレッサーとして異動されたのですか?

はい。ただ、本音を言うと、タケオキクチへの異動を聞いた時、行きたくないなぁと思いました。

――それはなぜですか?

OZOCの環境がとても良かったからです。ランナーは楽しかったですし…。もちろん今はドレッサーという仕事が大好きなので、異動して良かったと思っています。

――タケオキクチに異動されてからドレッサーになりましたが、最初は苦労することもありましたか?

そうですね、当時は業務を手取り足取り教えていただくという形ではなく、“先輩の背中を見て覚えろ”という時代だったので、最初は業務に慣れるまで時間がかかりました。

受賞できたのは、お客様の記憶に残ったから

――そんな北畠さんが今では色々な表彰を受賞されているのですから、凄いですよね。ちなみに先日のMOVINGでも紹介されていましたが、「グッドサービス褒章」というのはどのような褒章なのですか?

これは、お客様から高島屋へメールやお手紙でお褒めの言葉や感謝の言葉をバイネームで頂いた販売員の中から、売上に関しても優秀だった販売員に贈られる賞のことです。ありがたいことに7回受賞させていただいています。

――さらに「営業本部長褒章」も2年連続で受賞されたとお聞きしました。こちらはどのような賞なのですか?

「営業本部長褒章」も同じく高島屋独自の褒章なんですが、館全体の年間最優秀社員に贈られる賞です。

大事なのは“気の利く”ドレッサーであるか

――それを2年連続で受賞されるというのは、素晴らしいですね!北畠さんがお客様を応対する上で、心がけていることはありますか?

“気の利く”ドレッサーでありたいと常に考えて行動しています。

――“気の利く”ドレッサーとはどのような販売員のことですか?

昔、何かの本でコピーライターの糸井重里さんが、「“気の利く”定義は、人の行動や思考の少し先を予測し、それに寄り添うこと」と書かれていたんです。その言葉に感銘を受け、それ以降はお客様の考えを想定し、一歩先の行動をとることを心掛けるようになりました。そういった行動をすることで、お客様の中に“私”という存在が残ります。この時代、わざわざお店に来られなくても商品はECで購入することもできます。では私たちドレッサーがお客様に何ができるかといえば、“気の利く”応対をすることでお客様の記憶の中に残るということが大事だと思っています。

――お客様にとって、ドレッサーとのコミュニケーションは、ECではできない体験ですよね。

そうですね。お客様の記憶の中に残っていなければ、「グッドサービス褒章」を受賞することはできませんでした。以前、中国から旅行で来られたお客様の応対をさせていただいたんですが、その方が高島屋に感謝のメッセージを送ってくださったことがありました。メッセージを送ってくださったことももちろん嬉しかったんですが、それよりもそのお客様の旅行の思い出になったことが、とても嬉しかったです。

若手スタッフにドレッサーの楽しさを伝えていきたい

――わざわざメッセージを書いてくださったということは、お客様自身も北畠さんに応対してもらったことが本当に嬉しかったんでしょうね。では最後に、今度の夢などあれば教えてください。

何もわからずゼロからスタートしたドレッサーという仕事ですが、今はこの仕事が楽しくて仕方ありません。いずれはスタッフを教育する部署で、これまでの経験やスキルを伝えられたらと思っています。一人でも多くのドレッサーに、応対の楽しさ、そしてお客様の記憶に残ることの素晴らしさを知ってもらいたいです。

プロフィール)
きたばたけしゅんすけ/1978年、京都市出身。大学卒業後、OZOCにアルバイトとして入社。その後、タケオキクチに異動。30歳の時、店長となり、現在に至る。タカシマヤ独自の褒章である「グッドサービス褒章」をこれまで7度、さらに本年度は館全体の年間最優秀社員に褒賞される「営業本部長褒章」を受賞する販売のスペシャリスト。趣味は、釣り。「ブラックバスから海釣りまでなんでも好きです」

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